麻酔薬、鎮痛薬のカプサイシン受容体に対する新たな作用機序の解明
Project/Area Number |
19791094
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
岡本 隆史 産業医大, 医学部, 研究員 (60446119)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | TRPV1 / パッチクランプ / スライス標本 / 培養DRG細胞 / Xenopus oocytes |
Research Abstract |
平成20年度は以下の項目に対して結果を得た。 1. 痛みに関与していることが示されているTRPV1が、DRG細胞においてどのような存在様式を示すのか、細胞内Ca^<2+>変動を用いて検討した。 細胞内のカルシウムの上昇反応を、TRPV1を刺激するカプサイシンで確認した結果、多くのTRPV1受容体が発現していることが分かり、DRG細胞が麻酔薬の痛覚機序に関与している可能性を示唆する結果が得られた。 2. TRPV1が、中枢神経系での知覚伝達経路の中で、延髄、橋、中脳、視床、大脳それぞれの中枢神経レベルにおいてどのように麻酔刺激に対して反応するのか、新鮮標本を用いたスライスパッチクランプ法により電気生理学的に観察した。 中枢神経系より得られた新鮮標本を用いて、スライスパッチクランプ法による電気生理学的観察を行った。その結果、抑制性シナプス後電流(inhibitory postsynaptic currents : IPSCs)を測定することができた。 また、麻酔作用を有するエタノールを使用することによりこの反店がどのように変動するかを観察した。その結果、エタノール投与によりIPSCsの頻度は有意に増加した。この結果より、エタノールは中枢神経の抑制系の伝達経路の働きを増強することが示された。 さらに、麻酔下で生きたままの動物の神経細胞からの記録が可能となるin vivoパッチクランプ法をおこなうことによって、今後も継続的に、より生体に近い状態でTRPV1受容体の麻酔状態への関与を裏付ける結果が得られると思われる。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)