嗅覚系におけるOlfactoryEnsheathingCellの分子生物学的解析
Project/Area Number |
19791192
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡辺 健太 東大, 医学部附属病院, 助教 (90396755)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 嗅覚 / 加齢 / Olfactory Ensheathing Cell / FGF / 免疫染色 |
Research Abstract |
嗅覚系を構成するグリア細胞である01 factory Ensheathing Cell (OEC)の加齢による細胞動態を研究した。OECの細胞密度は加齢によらず一定であるが、細胞増殖能は著しく減少することが明らかとなった。ただし、OECの増殖labeling indexは嗅神経そのもののlabeling indexに比べると極めて低値であった。また、OECだけでなく嗅覚系の重要な神経栄養因子であるFGF-2の分布を免疫染色によって調べた。FGF-2は嗅粘膜粘膜固有層において嗅神経束の内部に存在するOECの核に発現がみとめられたが、OECにはFGF-2が陽性のものと陰性のものが存在することが明らかとなり、その比率は加齢により変化しないことがわかった。OECは細胞密度や増殖活性、栄養因子といった面で静的な安定した細胞動態をとることが明らかとなり、これらの特徴は生涯にわたり神経再生や軸索延長を繰り返す嗅覚系においてOECの生物学的安定性が重要な役割を担っていることを示していると思われた。また、電子顕微鏡的研究で、加齢により嗅神経の軸索径が減少する一方、神経密度は一定であることも明らかになった。このことは、嗅神経を取り巻くOECの細い突起が加齢により増加する可能性があることも示している。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)