Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
1. 顎下腺導管結紮解除再生実験成獣ラット顎下腺の主導管を結紮し、1週間後に解除する実験系を用いて腺房の委縮・消失と再生過程におけるHsp27の発現と局在を明らかにした。2. Hsp27の時間的、空間的局在を解析顎下腺導管結紮解除再生実験においてHsp27免疫陽性細胞は3日目に出現し始め5日目から7日目にかけてピークとなり、10日目には減少し14日目にはほとんど消失することが明らかになった。3. 細胞増殖との関連の解析Hsp27陽性細胞と細胞増殖活性の関連を抗PCNA抗体を用いた二重染色免疫組織化学法で解析した。その結果Hsp27免疫活性は増殖活性のピークのあとに上昇し、その後すみやかに消失することが明らかになった。4. Hsp27陽性細胞の同定Hsp27陽性の腺房細胞がどの分化段階であるかを正確に判定するため、各分化段階の腺房細胞に対する特異抗体(GRP-α)を用いて二重染色免疫組織化学法で解析した。その結果、Hsp27免疫活性は腺房細胞の分化に先行して発現し、分化が進行すると速やかに消失することが明らかになった。これらのことからHsp27はラット顎下腺の腺房再生過程における細胞増殖から分化へのシフトに重要な役割を果たしていることが示唆された。今後さらにHsp27の役割を明らかにするため追試および遺伝子レベルでの解析を予定している。
All 2008
All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)
Tohoku J. Exp. Med 214
Pages: 221-230