Budget Amount *help |
¥3,085,000 (Direct Cost: ¥2,680,000、Indirect Cost: ¥405,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,755,000 (Direct Cost: ¥1,350,000、Indirect Cost: ¥405,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,330,000 (Direct Cost: ¥1,330,000)
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Research Abstract |
歯周病は歯周病原細菌の感染と歯周組織の破壊を伴う慢性炎症性疾患である。近年、歯根膜組織中に幹細胞が存在することが報告され、再生の鍵を握る細胞は歯根膜由来細胞であることが示唆されている。I型コラーゲンは歯根膜、骨組織に最も多くみられる細胞外マトリックスであり、コラーゲンと歯根膜および骨を構成する細胞との接着は、組織の恒常性や治癒過程において様々な役割を果たしていると考えられる。我々はこれまでに、I型コラーゲンと歯根膜細胞との接着によって活性化される細胞内シグナル伝達について研究を続け、歯根膜細胞をアスコルビン酸で刺激すると歯根膜細胞の骨芽細胞様分化が促進し、この過程にI型コラーゲンの産生とインテグリンの結合が必要であり、さらにERK1/2が活性化することを明らかにした。 近年、コラーゲンの受容体としてインテグリン以外にdiscoidin domain receptors(DDR)が見出され、骨・軟骨形成において大きな役割を持つことが示唆されている。しかしながら、歯周組織におけるDDRの発現、役割については報告されていない。そこで本研究の目的は、DDR1,2の歯根膜組織での発現及び作用を検討することである。 結果は、以下の通りである。1.歯根膜細胞をERK1/2阻害剤で前処理後、骨芽細胞様分化誘導させると、歯根膜細胞のALP活性量は減少したが、その減少は部分的であった。2.1検体からの歯根膜細胞を培養後、リアルタイムPCRにより、DDR1,2の遺伝子発現を確認した。今後検体数を増やし、再現性を確認する。
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