Project/Area Number |
19913017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
森口 定明 Ibaraki University, 工学部, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥620,000 (Direct Cost: ¥620,000)
Fiscal Year 2007: ¥620,000 (Direct Cost: ¥620,000)
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Keywords | イオン交換クロマトグラフィー / キレート試薬 / 陽イオン陰イオン同時分析 |
Research Abstract |
研究目的: 金属陽イオンは適当なキレート化剤を用いると水溶液中で金属キレー卜陰イオンとして存在する。このことを利用するとイオン交換クロマトグラフィーにおいて陰イオン交換カラム一本で無機陰イオンと金属陽イオンを同時に分析することが可能であると考えられる。そこで、各種金属キレート試薬を用いたときの金属陽イオンと無機陰イオンの分離特性および分離の最適条件を検討することを目的とした。 研究方法: 約0.1から0.5mMの各種キレート試薬に水酸化リチウムを加えてpHを調節し、この溶液をイオン交換クロマトグラフィーの溶離剤とした。試料溶液としてカルシウム、マグネシウム、銅、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、コバルト等の塩化物、硝酸塩、あるいは硫酸塩の溶液を注入し、各溶離剤の濃度およびpHを変えたときの陽イオンおよび陰イオンの保持比、分離能を測定した。検出器には電気電導度検出器を用いた。 研究成果: 入手可能な10種類のキレート試薬について検討したところ金属陽イオンに対してキレート能を持たないもの、アルカリ土類金属が極めて良好に溶出するもの、およびアルカリ土類金属は溶出しないが遷移金属等が溶出するものがあることが分かった。分離能を示さないキレート試薬は検討したキレート試薬のなかで、ジアミノプロパノール四酢酸、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、二トリロ三プロピオン酸であった。アルカリ土類金属(カルシウムイオン、マグネシウムイオン)の溶出が良好なキレート試薬はエチレンジアミン四酢酸、ジアミンシクロヘキサン四酢酸であった。アルカリ土類金属の溶出に最適のpHは約4.4であった。遷移金属等が良好に溶出するキレート試薬はジエチレントリアミン五酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、二トリロ三酢酸、ジアミノヘキサン四酢酸であった。遷移金属等の溶出に最適なpHは約3.3であった。その中でもジアミノヘキサン四酢酸は銅イオンのみが選択的に溶出する極めて特異なキレート試薬であることを見いだした。
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