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ナキウサギの保全に関する基礎調査-北海道中央部における生息状況及び環境の評価-

Research Project

Project/Area Number 19916003
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 生物学Ⅱ(動物)
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

及川 希  The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 技術系職員

Project Period (FY) 2007
Project Status Completed (Fiscal Year 2007)
Budget Amount *help
¥520,000 (Direct Cost: ¥520,000)
Fiscal Year 2007: ¥520,000 (Direct Cost: ¥520,000)
Keywordsエゾナキウサギ / ガレ場 / 生息状況
Research Abstract

○目的:東京大学北海道演習林内にある過去にエゾナキウサギの生息が確認された低標高(約600m)と高標高(約1460m)の二カ所の岩塊地(ガレ場)において、現在のエゾナキウサギの生息状況と生息環境を明らかにすることを目的とした。
○方法:両ガレ場において6月から10月まで、月に1〜2回、早朝の2〜3時間に調査を行った。調査内容は定点観察と糞、食痕、貯食を探す痕跡調査、デジタルレコーダーを用いたエゾナキウサギの鳴き声の録音である。定点観察により目撃や鳴き声が確認された場合、確認した時間と位置、鳴き声についてはロングコールもしくはショートコールであるかを記録した。高標高のガレ場のみ、2週間ほど自動撮影装置を9台設置しエゾナキウサギの撮影を試みた。両ガレ場の環境を把握するために1m×1mのコドラートを任意で10ヵ所ずつ設け、植生調査を行った。さらに、両ガレ場に温度ロガーを常設し、気温の変化についても観察した。
○結果:低標高のガレ場での調査は計5回行った。定点観察ではエゾナキウサギの姿、鳴き声を確認できず、痕跡調査でも糞、食痕、貯食を確認できなかった。植生調査では35種の植物が確認され、ガレ場の上にトドマツ、シナノキ等の針広混交林が形成しており、下層にはスゲ、コケ類が優占している。6月〜10月の平均気温は13.4℃であった。高標高のガレ場での調査は計6回行った。定点観察ではエゾナキウサギの姿は確認できなかったが、鳴き声を確認することができ、ロングコールとショートコールを確認することができた。また、鳴き声の録音による生息の確認もできた。痕跡調査では糞と食痕を確認することができた。自動撮影装置は9台中6台にエゾナキウサギが写っていた。植生調査では25種の植物が確認され、ガレ場の上にハイマツ林が形成しており、下層はコケ類がガレ場一面を厚く被っている。6月〜10月の平均気温は10.8℃であった。
両ガレ場はエゾナキウサギが生活するための十分な隙間が存在し、気候は冷涼で植生も豊富であることから、エゾナキウサギの生息に適しているガレ場と評価できる。しかし、今回の調査では高標高のガレ場での生息は確認できたが、低標高のガレ場での生息は確認できなかった。

Report

(1 results)
  • 2007 Annual Research Report

URL: 

Published: 2007-04-01   Modified: 2020-05-15  

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