Project/Area Number |
19921012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅴ(その他工学)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
竹石 敏治 Kyushu University, 工学府, 技術職員
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥860,000 (Direct Cost: ¥860,000)
Fiscal Year 2007: ¥860,000 (Direct Cost: ¥860,000)
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Keywords | トリチウム / コンクリート / 除染 |
Research Abstract |
廃止・解体が予定されている加速器施設の主要構造物であるコンクリート中のトリチウムによる汚染状況調査にあたり、その測定方法ならびに除染方法の検討を行った。 これまでに他の研究者によってコンクリート中のトリチウム量測定法として報告されている1回の水浸漬法では、液層(水)のH/T比とコンクリート中の結晶水や水酸基等のH/T比が平衡になるとTをそれ以上除去できないと考えられるので、本研究では一旦平衡になった後に別の水容器に移す浸漬を繰り返す方法を採用した。なおコンクリートに含まれる骨材サイズのばらつきの影響を排除するため、本研究ではモルタル試料を使用して実験を行った。 10-20meshおよび約2meshの2種類のモルタル試料を、約0.15Bq/cm^3のトリチウム水蒸気に1日から6ケ月間曝露させた後に2週間の水への浸漬を行い、試料を取り出し更に別の容器で浸漬を行う操作を繰り返した。何れのサイズの試料とも曝露期間に関係なく、3回目の浸漬では測定限界(0.1Bq/cm^3)以下となった。また浸漬では検出できていない試料中トリチウム量を調べるため、500℃での水蒸気パージおよび酸による溶解を行ったが何れの方法でもトリチウム量は検出限界以下であった。したがってモルタル中に汚染として取り込まれているトリチウムは、本研究において行った除染方法つまり数日間浸漬した後、さらに1-2回の浸漬(あるいは流水にさらす)操作を行うことにより、総捕捉量の定量の精度が向上し、迅速に検出限界以下にまで除去できる可能性があることがわかった。 本方法の有用性向上のため、曝露雰囲気のトリチウム濃度を変化させて残留トリチウム測定の精度を上げること、コンクリート片のサイズをさらに大きくした測定が今後の検討課題と思われる。
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