Research Abstract |
ロボットのタスク学習には,人工ニューラルネットワーク(Artificial Neural Networks: ANN)であるバックプロパゲーション(Back Propagation: BP)やリカレント・ネットワーク(Recurrent Network: RN)が採用されている.しかしながら,従来のANNではトポロジー構造の果たす役割については着目していない.近年になってDuncan J. Wattsは,体長僅か1ミリメートルで302の神経網をもつ線虫のC.エレガンス(Caenorhabditis elegans)についても,神経系が高度にクラスター化されたスモールワールドネットワーク(Small World Network: SWN)構造が存在することが報告されている.これは生物の進化過程の結果として,自然界の小さな神経系ネットワークにもSWNが存在し,タスク達成に機能することを示している.そこで,本研究ではβモデルに基づくSWNを含めた各種トポロジーのANNを作成し,それらにBPとRNを加えた複数のネットワーク特性を比較し,かつ進化計算に基づく学習方法を開発する.次いで,提案した学習方法をロボットの自律型移動ロボットのゴール到達問題に適用し,それらの学習方法を確立するとともに,タスク達成のための高速学習の自律型移動ロボットを開発した.
|