Project/Area Number |
19924002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
医学Ⅱ(基礎医学)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大矢 康貴 Nagoya University, 医学系研究科, 技術職員
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥740,000 (Direct Cost: ¥740,000)
Fiscal Year 2007: ¥740,000 (Direct Cost: ¥740,000)
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Keywords | マウス / 凍結胚 / 受容雌 |
Research Abstract |
胚移植用受容雌には多産系で哺育の良好なICR系が汎用されている。しかし、限られた少数の凍結胚から産仔を作出する場合、1匹の受容雌に全ての胚を移植するのは、その雌が妊娠しなかった場合を考えると極めて危険である。更に、妊娠しても産仔数が少ない場合には過熟仔となりやすく、死産や喰殺等の可能性が高くなる。そこで、本研究では凍結胚の移植において、ICR系よりも効率的な移植用受容雌の検索を行った。 受容雌にはICR系、CDF1、B6C3F1を用いた。移植胚はC57BL/6Jの9週齢の雌と12〜24週齢の雄から採取した卵子と精子を体外受精して得た胚を凍結後、融解して使用した。胚の採取・凍結・融解はマウス発生工学の操作手順に準拠して行った。実験I:ICR系の精管結紮マウスと交配させた場合の膣栓の形成率(膣栓の付いた匹数/交配させた匹数)を各マウス間で比較した。実験II:偽妊娠マウスに融解した胚を片側のみ10個、左右各5、7、10個ずつの4種のパターンで移植し、各マウスの妊娠率、産仔率、着床率を比較した。実験II:偽妊娠マウスに融解した胚を片側のみ10個、左右各5、7、10個ずつの4種のパターンで移植し、各マウスの妊娠率、産仔率、着床率を比較した。実験III:妊娠出産後1日で1匹当たりの哺育数を6匹に調整し、各マウスで哺育させ、これらの仔の体重を1、8、15、22日齢で測定し哺育能を比較した。 実験I(膣栓形成率)、実験II(妊娠率、産仔率など)、実験III(哺育能)のいずれの項目においても、ICR系とCDF1、B6C3Fの間に有意差は認められなかった。寧ろ、ICR系はCDF1、B6C3F1に比べ、実験I〜IIIにおいて高値を示す傾向があり、CDF1やB6C3F1はICR系よりも受容雌として効率が良いとは言えなかった。一方、凍結胚ではなく新鮮胚を用いた同様の実験では、BDF1マウスはICR系に比べ受容雌として効率が良いと報告されており、我々の結果とは多少異なる傾向であったが、その原因は不明である。
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