Project/Area Number |
19F19360
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 23010:Building structures and materials-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岡崎 太一郎 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20414964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
XU FEI 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2019-11-08 – 2022-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2021: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2019: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 建築構造 / 鋼構造 / リユース / 塑性変形 / ひずみ時効 / モジュール構造 |
Outline of Research at the Start |
鋼構造は、ほとんど劣化しない材料であり、社会を安心し納得させるデータが揃い、利用方法が整備されれば、構造部材の多くをリユースする途が開ける。鋼部材のリユースが普及すれば、建設活動による莫大なエネルギー消費と温室効果ガスを低減できる。前者の条件について、変形や損傷の履歴が部材の残存性能に与える影響を、ひずみ時効などの材料特性に注目して定量化する。後者の条件について、組立・解体が容易で、構造部材を標準化する、モジュール構造を開発する。関連して、部材の残存性能を視覚情報や非破壊検査結果で判断する技術、ひずみ時効を解析モデルで表現する技術、リユース性を判断するための技術的根拠の蓄積などを推進する。
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Outline of Annual Research Achievements |
建築用鋼材は、建築物の供用期間が終了した時点でも、当初の性質をほとんど維持していると考えられるが、実際の建築物では、解体後に回収された鋼材はスクラップに回される。そこで本研究は、解体される建築物から採取した鋼部材を、新設建築物に再利用するための基礎技術を開発することを目的に掲げる。工学的な課題は、地震等によって塑性変形を受けた鋼材が、時間を経てその力学的特性を変える、ひずみ時効の影響である。2020年度は、代表的な鋼材について、塑性履歴とひずみ時効を受けたあと、力学的特性が変わる過程と要因を分析するための手法を開発した。試行的に、塑性変形と養生時間を経た鋼材において、微細構造が初期状態とどのように異なるかを調査した。微細構造分析には、後方散乱電子回折と透過電子顕微鏡、X線回析の組み合わせが有益であることを確認した。一方で、これまでに蓄積した実験データに基づいて、塑性変形とひずみ時効の影響を関数化して、鋼材の繰返し履歴則に組込む方法を整理した。有限要素法解析において、第一段階目の解析で生じた累積塑性ひずみに応じて、各要素の繰返し履歴則を分布的に更新したあと、第二段階目の解析を実施する方法を考案した。この有限要素法解析の有効性を、過去に実施した実験結果に対して検証した。結論として、過去の地震で塑性変形を受けた構造部材が、次に地震を受けたときにどのように違った挙動を示すかを、提案する解析法で適切に再現できることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ひずみ時効による、鋼材の結晶構造の変化を同定・測定するための検査方法を定め、試行したことは、大きな成果だと考えている。しかし、コロナウィルスの蔓延で、検査施設の活動が制限されたことなどによって、進捗は遅れ気味である。
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Strategy for Future Research Activity |
ひずみ時効を分析するための、実験と微細構造分析を実施する。この手法は、昨年度までに確立し、試行的に実施したものである。昨年度製作した、合計32のサンプルについて、化学的組成、塑性変形量と養生時間によって、鋼材の微細結晶構造がどのように異なるかを調査・整理する。微細構造分析には、後方散乱電子回折や透過電子顕微鏡、X線回析を組み合わせる。この分析結果を用いて、ひずみ時効を数値解析に織りこむための方法を体系化する。このデータに基づいて、鋼材の化学組成と塑性変形履歴をパラメータに、鋼部材あるいは鋼構造建築物の残存性能を評価する方法を開発する。さらに、鋼部材の再利用を前提とした、新しい建築用モジュール構造の構想を進める。
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