Project/Area Number |
19F19397
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 40040:Aquatic life science-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
白井 厚太朗 東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (70463908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHUNG MING-TSUNG 東京大学, 大気海洋研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2019-11-08 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2021: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2019: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 回遊 / 代謝 / 同位体 / 魚類 / 耳石 / 魚類回遊 / 浸透圧 |
Outline of Research at the Start |
これまで魚類生態学にほとんど応用例が無かった水素・酸素同位体比について部位別分析を行うことで魚類の回遊・代謝指標の新たな確立を目指す.水素・酸素同位体比は水循環の強力な指標となり,特に河口域で塩分に対応した大きな地理的勾配を示す.水素・酸素が飲水及び代謝により異なる保存性で取りこまれ,かつ保存性が血液・筋肉・内蔵・耳石など部位ごとに異なる.本指標が確立されれば「どの塩分で,どの程度の期間滞在したか」「自然状態の飲水量・飲水速度」を定量的に評価することが可能となる.本研究は魚類回遊生態の解明を主目的としているが,本手法は「浸透圧調整」という魚類生理学にも新たな手法となる.
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Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は血液や筋肉の水分の酸素炭素同位体比の生理・行動指標としての有用性の検証のため,ニホンウナギを塩分を変化させながら飼育し,飼育水の塩分(飼育水の酸素同位体比)の変化に対して,血液中や筋肉中の酸素同位体比がどのように変化するのかを検証した.また,筋肉と血液の酸素同位体比の精密な比較を行った.ニホンウナギを水槽で約2ヶ月間飼育し,淡水から海水へ,その後海水から淡水へ変化させていき,血液の水分の酸素同位体比組成がどのように変化するのかを調べた.その結果,血液中の水分の酸素同位体比は飼育水の酸素同位体比に追従するように変化し,いずれも数日以内に入れ替わるという結果が得られた.しかし,両者の同位体比が必ずしも一致する訳では無く,血液は代謝水の影響を受けている可能性が示唆された.また,入れ替わりの速度についても,淡水から海水に変化させるより,海水から淡水に変化させる方が,入れ替わり速度が遅い可能性が示された.また,筋肉と血液の水分の同位体比も一致せず,筋肉の水分は血液よりもより強く代謝水の影響を受けていると示唆された. 2020年度に引き続き,奄美大島から採取された魚の筋肉と血液の水分の同位体比について追加分析した結果,純淡水環境での個体間変動より,汽水・海水域での個体間変動の方が大きく,異なる塩分環境を短期間で移動していると考えられる変動パターンが見られた.このことは,血液や筋肉の水分の酸素同位体比が短期間での魚の移動を追跡できる有用な手法となることを示している.
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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