Project/Area Number |
19F19807
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 27030:Catalyst and resource chemical process-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
清水 研一 北海道大学, 触媒科学研究所, 教授 (60324000)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MALTA GRAZIA 北海道大学, 触媒科学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2019-11-08 – 2021-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2019: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 逆水性ガスシフト / 二酸化炭素 / 白金 / 触媒 |
Outline of Research at the Start |
脱石油資源、二酸化炭素排出抑制の観点から、二酸化炭素を原料とする物質合成が求められている。本研究では二酸化炭素を水素分子との反応により重要化学品(メタノール)に変換するための固体触媒の開発と設計指針構築のための活性点構造・作用機構研究を目的とする。触媒は、当研究室にて見出した担持レニウム触媒をベースとして、組成、担体や処理温度を調整して活性・選択性の最適化を行う。最適触媒に関して様々なキャラクタリゼーション手法により活性点構造を明確化する。反応条件下のin-situ分光実験と理論計算により反応機構を決定し、重要素反応に影響のある構造因子を検討する。基礎的知見を集約して触媒設計指針を構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
逆水性ガスシフト(RWGS)反応は, 工業的な合成ガス製造法である.本反応に有効な触媒開発における課題は, 低温域におけるCO生成速度の向上と副生成物としてのCH4の生成抑制である.我々の研究グループでは,TiO2担持MoOx担体にPtを担持した触媒(Pt/MoOx/TiO2)が様々な水素化反応に有効であることを報告してきた.本研究ではこのPt/MoOx/TiO2触媒がRWGS反応にも有効であることを見出した. 担体であるMoO3(10)/TiO2 (Mo = 10 wt%)は,(NH4)6Mo7O24・4H2O 及びTiO2を前駆体として含浸法により調製した.Ptの担持は,Pt(NH3)2(NO3)2硝酸水溶液を用いてPt担持量が3 wt%となるように含浸法で行った.石英反応管に触媒50 mgを充填し,前処理をH2雰囲気下300 °Cで0.5 h行った.反応ガス組成は (H2/CO2/He/N2 = 40/10/40/5 mL/min)とし,反応温度250 °Cで活性測定を行った.生成物はTCD-GCを用いて分析した. MoO3(10)/TiO2とPt(3)/MoOx(10)/TiO2のHAADF-STEM観察から,MoOx種は粒子を形成せず, TiO2上に高分散に分布していることが明らかになった.Ptは,MoO3種に被覆された担体上に平均粒子径2.6 nmのナノ粒子として担持されていた.RWGS反応の活性試験を行った結果,Pt/MoOx(10)/TiO2触媒が最も活性が高いことが分かった.In situ Mo K殻 XANES測定によりMoOx種の酸化還元を研究中である. 予備実験より、Pt(3)/MoOx(10)/TiO2触媒にCO2を導入すると,XANESは高エネルギー側へシフトした.これは, MoOx種がCO2により酸化されることを示している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目標設定、触媒材料の絞り込み、反応機構の予備実験を終えることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
反応機構を調査するため,In situ Mo K殻 XANES測定を行う.250 °C における予備実験では,Pt(3)/MoOx(10)/TiO2触媒にCO2を導入すると,XANESは高エネルギー側へシフトした.これは, MoOx種がCO2により酸化されることを示している. つまり,CO2は酸化剤として働いており,本反応が逆Mars-van Krevelen機構で進行することが示唆された.今後は,機構研究を継続して, 本反応が逆Mars-van Krevelen機構で進行することを立証する.
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