Project/Area Number |
19H00143
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
1190:Special needs education-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
Aomatsu Toshiaki 筑波大学, 附属視覚特別支援学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥540,000 (Direct Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2019: ¥540,000 (Direct Cost: ¥540,000)
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Keywords | 点字使用生徒 / 図の読み取り速度 / 試験問題 |
Outline of Final Research Achievements |
視覚障害生徒が図を読み取る速度を踏まえた適正な試験時間の検討を目的として、晴眼者と点字使用者に調査した。読速度および基本的図形の判別速度を測定し、平均値を比較した。その結果、点字使用者の方が、文章を読むには1.43倍、基本的図形の判別には3.7~12.3倍の時間を要した。 これらの結果から、点字使用者が入学試験等の受験において認められている1.5倍の時間延長は、文章を読むだけであればある程度の妥当性はあるが、図の読み取りが含まれると適正とはいえないことが明らかとなった。また点字使用者では、図形の違いが明確なものほど図形の判別速度が速かった。ゆえに、触って判別しやすい図の検討も必要であるといえる。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
入学試験等において、点字使用生徒は通常の1.5倍の時間延長が認められている。ところが近年、図を読み取る出題が増えているため、そのような出題でも試験時間による不平等が生じないか、点字使用生徒の能力を適正に判断できるかを検証した。 研究の結果、1.5倍の時間延長は、文章を読むだけでその他の活動がなければある程度妥当性はあるが、図の読み取りが含まれると適正ではないことが明確となった。また、晴眼者にとって複雑でない図でも、触って判別するには時間を要したり難しかったりする図もあった。これらの研究成果は、点字使用者が受験する際の配慮内容の検討につながるという点において、学術的社会的意義を有するものである。
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