Outline of Final Research Achievements |
本研究で開発した補助装置を用いて, 腕を使えない上肢不自由者を想定し, 膝で挟む操作(挟み操作)と足をペダルに置く(足裏操作)の2パターンで溶接を実施した。各パターン5枚の溶接を行い, 溶接技能者評価試験に定められた, 外観試験と曲げ試験(表曲げ及び裏曲げ)を実施した. 結果として, 両操作共に表曲げ試験をクリアできず, 足を用いた溶接作業は難しいことが分かった. 現状の機構では, 直線的に溶接を行うことは問題無い為, 裏曲げ試験はクリアできる. 一方表曲げ試験では幅広い溶接が必要であり, 今回開発した動作機構では, 表側の溶け込み不良が多く, 表曲げ試験に耐えられなかったと推測される.
|
Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
本研究では, 一時的な上肢不自由者も含む溶接作業者に対し, 足を用いて溶接するための装置開発を主目的としており, 学術的に明らかになっている理論等を基に開発を実施した。障がい者支援や溶接業界の人材不足等の社会的意義を重視した研究開発を実施した。 本研究の装置を用いて溶接作業が可能になると思われる人数は, 約16.4万人(上肢不自由者のうち15%)であることから, 上肢不自由者が溶接業界へ就労する可能性を広げることにつながり, 社会的意義があると考える.
|