Project/Area Number |
19H00609
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 8:Sociology and related fields
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉川 徹 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 教授 (90263194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 忠彦 統計数理研究所, データ科学研究系, 准教授 (10247257)
神林 博史 東北学院大学, 人間科学部, 教授 (20344640)
小林 大祐 金沢大学, 人文学系, 教授 (40374871)
永吉 希久子 東京大学, 社会科学研究所, 准教授 (50609782)
數土 直紀 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (60262680)
ホメリヒ カローラ 上智大学, 総合人間科学部, 教授 (60770302)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥44,070,000 (Direct Cost: ¥33,900,000、Indirect Cost: ¥10,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2020: ¥24,050,000 (Direct Cost: ¥18,500,000、Indirect Cost: ¥5,550,000)
Fiscal Year 2019: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
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Keywords | 社会階層 / 全国調査 / 階層意識 / ウェブ法調査 / 継続調査 / ウェブ調査法 |
Outline of Research at the Start |
本研究においては、2020年秋に第3回SSP調査を実施し、5年インターバルで3時点のデータを得て日本社会の新たな趨勢を把握する。これまで継続してきた訪問PAPI(質問紙他記)法にはやがて限界がくるといわれている。若い生年世代に対して、より効率的な回収が可能な次世代型の調査モードへの転換が喫緊の課題となっている。 そこで対象者を層化多段抽出したうえで、実査においてウェブ回答入力に誘導する新たな方法を開発し実用する。得られたデータについては、既存データとの時点間比較分析を行ない、国内外に成果を発信する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、全国階層意識調査として2015年に実施されたSSP2015調査、および2010年以来実施してきた一連の全国調査(SSP調査シリーズ)を時点間比較、調査モード比較のベースとして、最新の調査SSP2022(仮称)を実施し、現代社会の現役世代の社会階層と社会意識の実態を把握し、合わせて現代日本の状況に適合的なウェブ調査技法を確立することを目的としている。 計画の準備段階として、2020年度までにサンプル設計、調査項目の策定、職業コーディングの方法の確立、ウェブ法によるプリテストなどを実施した。この過程において、新型コロナウィルスの感染拡大があった。そのため当初2020年12月に実施予定としていた全国調査は、2年以上遅れて2022年1~3月に延期実施せざるを得なくなった。 このSSP2022調査では全国200地点の約6000人を抽出して、ウェブ調査に誘導した後に郵送督促を行うというシーケンシャル・ミックスモードの調査設計で実施し、およそ40%にあたる2370ケースの有効回答を得ることができた。 2022年度においては、この最新データを整理集計しアフターコーディングなどの分析の全段階となる作業を行った。その後、暫定データを共同研究者間で共有して試行的な分析を行ったうえで、さらにデータを修正し、2023年3月に最終確定版データを確定させた。今後はそのデータを分析することで、研究成果を発信していく予定である。 調査の実施が遅れたうえ、本体データの確定にも予定以上の時間を要したが、研究プロジェクト内において実施してきた既存のデータの分析と成果発信にかんしては、学術論文13件書籍3件の発表成果を挙げている。国内外での学会報告については、オンライン開催や開催中止などにより、当初計画していた発表が遅れたケースがあるものの計13件の成果を挙げている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度の研究計画として大規模な全国調査の実施を予定していた。しかし対象者とのコミュニケーションを伴う設計性質上、コロナ禍の影響を大きく被ることになった。2021年度に入っても状況は改善せず、本科研究の本体にあたる全国調査は2年遅れの2022年実施となった。やむを得ない理由による事故繰越である。 その後のデータ整理の段階では、本来は研究メンバーが対面の集会で進める計画であったデータのアフターコーディング作業がやはりコロナ禍の影響で順調に進まず、調査データ分析に着手するのが遅れた。現状では当初より2ヵ年分遅れた段階にある。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画から実施が大幅に遅れた全国調査だが、コロナ禍が一段落した後の日本社会の状況をいち早く把握するものとなったという思いがけない利点もある。そこで、これを生かし研究期間が許す限りにおいて、最新データによる現代日本社会の社会階層と社会意識の関係性の実態を把握し学術報告を進めていく。 さらに、コロナ禍に歩調を合わせて進行したと考えられる現代日本人の生活のデジタル化により、ウェブ法による学術社会調査への対象者の忌避感の低下が生じていることが推察されている。そこでこの点についても新たなデータ収集法の確立という観点から検討していく。調査データ分析の成果を十全に挙げるには、研究期間の延長が必要であると考えられる。
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