Project/Area Number |
19H00771
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 21:Electrical and electronic engineering and related fields
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
小田部 荘司 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (30231236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倪 宝栄 福岡工業大学, 工学部, 教授 (10248536)
木内 勝 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (90304758)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥45,890,000 (Direct Cost: ¥35,300,000、Indirect Cost: ¥10,590,000)
Fiscal Year 2022: ¥8,060,000 (Direct Cost: ¥6,200,000、Indirect Cost: ¥1,860,000)
Fiscal Year 2021: ¥8,060,000 (Direct Cost: ¥6,200,000、Indirect Cost: ¥1,860,000)
Fiscal Year 2020: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
Fiscal Year 2019: ¥22,230,000 (Direct Cost: ¥17,100,000、Indirect Cost: ¥5,130,000)
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Keywords | 超伝導電力ケーブル / 縦磁界効果 / 臨界電流 / 超電導 / 電力ケーブル / 超伝導 / 超伝導体 / 超伝導ケーブル / 臨界電流密度 / 電流容量 |
Outline of Research at the Start |
縦磁界効果を利用した超伝導直流電力ケーブルを実現することを目的としている。超伝導電力ケーブルは既存の電力ケーブルに比べて小型で大容量にできる特徴があり実用化が期待されている。さらに大容量にするために、本研究では縦磁界効果を利用する。縦磁界とは、ケーブル内の超伝導線の巻き方を工夫して、電流と磁界の方向を平行に近い状態にすることである。本研究では、縦磁界効果を利用した超伝導電力ケーブルの基礎研究を行なう。具体的にはどのような巻線構造にすると最適な縦磁界効果が得られ最大電流を向上させることができるかなどを明らかにする。これにより従来よりも2倍以上の電力容量を持つ10kAの電力ケーブルの実現に繋げる。
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Outline of Annual Research Achievements |
2020年度にロシアのAll-Russian Scientific Research and Development Cable Instituteと共同で作成した縦磁界効果を利用した小型超伝導電力ケーブルについて交流通電を行なって、交流損失測定を行なった。そしてその結果を従来の超伝導電力ケーブルの交流損失測定の結果と比較した。その結果、縦磁界ケーブルでは従来ケーブルに比べて2倍程度、交流損失が大きいことが分かった。これは、超伝導テープの巻き方が交流損失を最低にするように巻かれておらず、臨界電流を高くするように巻いてあるためである。この結果については2021年にロシアが幹事国をしてオンラインで行なわれたThe 15th European Conference on Applied Superconductivity (EUCAS 2021)国際会議において口頭発表を行なった。この発表では、巻き方を変えるだけで臨界電流を増加させることができることについて、他の研究者から興味を持ってもらえ、いい議論をすることができた。 この縦磁界ケーブルの結果については理論で説明することは、構造の複雑さから困難である。したがって、有限要素法を用いた計算シミュレーションにより数値的に説明することが考えられる。現在の計算機の性能であれば、ケーブル全体をモデル化しても交流損失を計算することは可能であると考えられる。 このような数値計算により実験結果を説明することができれば、交流損失と臨界電流を最適にする巻き方を検討することができ、設計することができるようになる。その結果、従来よりも性能のいい超伝導電力ケーブルを提案することができるようになる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画では直流のみについて研究することとしていたが、交流通電した際の交流損失の測定をすることができ、その結果について考察することができた。この点ではかなり進展があった。一方で、コロナ禍もあって海外にでることができず、共同研究先と密な研究をすることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
交流損失測定が完了したので、これを有限要素法を用いた数値シミュレーションにより説明することができるかを明らかにしたい。これにより同じ超伝導テープを使っても、巻き方を変えるだけで臨界電流と交流損失を最適化することができるようになる。
超伝導テープ線材の性能は着実に向上しており、研究開始した時点よりも臨界電流密度が高い材料を手に入れることができるようになっている。したがって、2019年に試作したケーブルよりも高い縦磁界効果を得て性能のいい縦磁界ケーブルを実現することができる可能性がる。これについても検討していきたい。
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