Budget Amount *help |
¥44,850,000 (Direct Cost: ¥34,500,000、Indirect Cost: ¥10,350,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,450,000 (Direct Cost: ¥6,500,000、Indirect Cost: ¥1,950,000)
Fiscal Year 2022: ¥8,450,000 (Direct Cost: ¥6,500,000、Indirect Cost: ¥1,950,000)
Fiscal Year 2021: ¥8,840,000 (Direct Cost: ¥6,800,000、Indirect Cost: ¥2,040,000)
Fiscal Year 2020: ¥8,840,000 (Direct Cost: ¥6,800,000、Indirect Cost: ¥2,040,000)
Fiscal Year 2019: ¥10,270,000 (Direct Cost: ¥7,900,000、Indirect Cost: ¥2,370,000)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度までに走化性GPCR型受容体のcAR1と三量体G蛋白質が示す3つの反応について定量計測が可能な実験系を整備し,RGS, Ric8, Gip1,arrestinなどの制御因子の役割について解析した.三量体G蛋白質の活性化はGαサブユニットとGβγサブユニット間の蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)で計測し,三量体G蛋白質のGip1依存的な細胞質-細胞膜間局在制御は共焦点顕微鏡による局在変化の観察によって計測し,G蛋白質と受容体との複合体形成は全反射蛍光顕微鏡による1分子イメージングによって計測する.また,走化性シグナル伝達系の出力にあたる走化性効率については,Two-drop assay, micropipette assay, 微小流路アッセイを用いて計測することが可能である.これらの定量計測により,低濃度領域(~1 nM),中濃度領域(~10 nM),高濃度領域(~300 nM)のそれぞれにおいてRGSとRic8, Gip1, arrestinの関与が明らかになってきた.各反応のヒル係数は約1であることから,それぞれの反応は10の3乗程度しかカバーできないが,3つの反応の応答レンジが10倍ずつ異なることにより10の5乗の応答濃度レンジを実現していることがわかった.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に基づいて引き続き研究を進めて行く.具体的にはGip1の立体構造解析についてさらに進める.Gip1のC末側ドメインの立体構造解析はすでに完了しているが,全長を安定して精製することが難しく,加えてGip1とG蛋白質間の複合体形成も困難であることがわかっている.本年度はこの研究項目の継続の可否を判断することになるだろう.一方で,G蛋白質とその制御因子(RGS, Ric8, Gip1)やarrestinの細胞内ダイナミクスについては定量解析が実現できたため,実験的に明らかになってきた知見に基づいて数理モデルの構築を試みる.これにより,GPCRと三量体G蛋白質を介した走化性シグナル伝達のメカニズムとして新たなコンセプトの確立を目指す.加えて,ゲノム中にコードされている6種類のarrestin全てが走化性応答に関与することを示唆する知見が予備的な研究から得られてきており,その役割分担等についてさらに解析を進める.
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