Project/Area Number |
19H01535
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
高橋 潔 立命館大学, 総合心理学部, 教授 (90298555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中森 孝文 龍谷大学, 政策学部, 教授 (20397607)
内田 恭彦 山口大学, 経済学部, 教授 (40379508)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥13,780,000 (Direct Cost: ¥10,600,000、Indirect Cost: ¥3,180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 心的資産 / 知的資産 / 知的資産経営 / 付加価値 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、企業の競争有意の源泉となる資産を、有形・無形、理性的・感覚的の軸で分類する。そして、知的資産と心的資産に着目して資産を再定義し、その測定や開示法を検討することを目的とする。知的資産とは、知財や製造ノウハウやブランドなどの無形の資産を活用し、競争力優位を高めていく働きかけである。物的資産や金融資産の対となる無形資産が、将来の企業経営の根幹を握っているとも言われている。一方、本研究では、これまで明確に概念化されてこなかった心的資産に研究対象を広げることによって、企業が競争優位性を獲得するために活用可能な資産を発見し、そのための経営戦略を体系的に明らかにできる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度には、新型コロナウィルス感染拡大に対応してきたため、研究成果の発表ならびに公刊は順調であった。その一方で、予想外の技術的トラブルに見舞われ、国際調査の実施に関しては大きな停滞が見られた。一言でいえば、研究実績については順調であった反面、次年度以降の研究成果に向けて禍根を残すこととなった。 本研究テーマに関して、研究代表者と研究分担者がそれぞれ分担して研究を積み上げてきており、英語論文を4編発表することができた。海外学術誌に掲載されたもの3編(うち国際共同論文が2編)あり、海外研究者との間で培ってきた関係性が機を熟し、共同研究の実施と論文の発表という形で結実した。また、寄稿として国内一般誌等に11本発表することができた。 特筆すべきこととしては、研究代表者が編者となって、他大学ならびに他機関の研究者からの貢献を受けて、2冊の書籍を上梓したことである。研究代表者だけでなく、研究分担者も書籍に貢献を行い、社会的に影響力のある書籍として刊行されたことは大きな成果である。また、研究分担者が、1冊の分担執筆を行っており、書籍3冊に研究成果が示されている。その一方で、新型コロナウイルスの影響を受け、国内・国際学会での口頭発表は4件と、比較的低調に終わった。この点は今後改善を行うべき点である。 研究代表者と研究分担者は、心的資産の中核となるリーダーシップや利他心や組織開発について、研究成果を発表するだけでなく、広く一般に啓蒙を行ってきた。そのことが、本年ならびに将来の実績に直結することを実感している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響で、フィールドにおける調査に苦労が多かったために、研究活動の多くは、論文や書籍の執筆に注力された。その結果、成果発表の面ではいくつもの貢献が示されたといってよい。その一方で、調査活動や情報収集の進捗に一部停滞が見られている。とくに研究代表者は、オンラインでの国際比較調査を行うべく、日本語・英語・中国語の3カ国語で質問紙を作成し、日本、アメリカ、インド、中国の4カ国において、ウェブを使った社会調査を実施すべく準備を進めていた。調査準備が整い、実査開始前の最終段階において、調査を仲介する組織の技術的トラブルが発生し、計画されていた4か国調査が完了されないという予想外の事態に陥った。本年度内の実査が不調に終わったため、国際調査を断念することなく、調査に向けた準備をそのまま継続している。しかし、調査不完了という不測の事態が、研究進捗の面で影を落としている。 他方、研究分担者が中心となった国内調査には、着実な進捗が認められている。フィールドにおける現地調査の補完計画については、いまだ明確な見通しをもつことができないものの、企図した調査は順調に実施され、有用なデータが収集されている。そのデータを解析することによって、新たな研究成果の発表が次年度に計画されている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の最終年度にあたり、引き続き、論文や書籍などの印刷物を通した研究発表に対して、継続して注力する。印刷物形式での公刊は大幅に時間を要するため、それに応じた時間管理が必要であるが、過年度からの研究努力の積み上げを生かし、複数の論文投稿を継続的に行ってきているため、研究論文の公刊がある程度見通せるだろう。その一方で、オンライン形式から対面形式での学会開催が多くなるにつれて、年次大会への参加意欲が増していくことが期待されるため、口頭発表に向けて努力をより一層行っていく。国内学会はもとより、国際学会の機会をとらえて、研究成果発表を行うことをめざす。 新型コロナウィルスの感染拡大が終息を見せたために、現地訪問を伴う調査活動を再開する。また、技術的トラブルを抱えて実施ができなかった国際調査に関して、規模を縮小しながら、調査の完了をめざす。国際調査をオンラインで実施する手法は、わが国ではまだ普及しておらず、苦労が多いが、そのノウハウを獲得することは、本研究課題が大きく飛躍する基礎を築くことができる。 また、年度内に公刊が難しいと思われるものの、本研究課題全体にかかわる研究成果をまとめて、書籍として公刊するための打ち合わせや章執筆に取りかかることも計画する。
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