Project/Area Number |
19H01647
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09020:Sociology of education-related
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
森田 次朗 中京大学, 現代社会学部, 准教授 (30732862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀山 俊朗 中京大学, 現代社会学部, 教授 (70507425)
平野 寛弥 目白大学, 人間学部, 准教授 (20438112)
村上 慎司 金沢大学, 経済学経営学系, 講師 (80584359)
時安 邦治 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 教授 (80386797)
鎮目 真人 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (50285508)
寺田 晋 長崎大学, 多文化社会学部, 助教 (30952650)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥13,650,000 (Direct Cost: ¥10,500,000、Indirect Cost: ¥3,150,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2019: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
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Keywords | 生きられたシティズンシップ教育 / 能力の「シビル・ミニマム」 / コンピテンシー / アクションリサーチ / 学際性 / シティズンシップ教育 / ケイパビリティ・アプローチ(CA) / 教育/福祉の境界 / 人権教育(HRE) / 能力の「シビルミニマム」 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、1)「市民とは誰か」(国籍、性別、年齢、社会階層等の要件)を再考すると同時に、社会的シティズンシップを実質的に保障するにはいかなる「コンピテンシー」(社会生活を機能させる包括的能力)が必要かを理論・実証的に分析し、シティズンシップ教育の基幹能力像を解明する。2)この作業からカリキュラムと評価軸を策定し、それらを用いたアクションリサーチを学校内外の教育現場(フリースクール、日本語教室等)で実施することで、能力像を反省的に再構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、現代社会におけるグローバル化に伴うシティズンシップの変容に対応した新たな教育プログラムの開発に向け、その基盤となる市民能力像(能力の「シビル・ミニマム」)を、市民自らの日常的で協働的な実践の視点から解明することである。以下では、新型コロナウイルス感染症の影響により、変更を余儀なくされた調査の成果も含めて、研究実績の概要を説明する。
第一に、森田、亀山、平野、村上は、本科研の理論的土台となるケイパビリティ・アプローチの応用可能性について、フィールド調査のデータをもとに、The 2020 HDCA Conference(The Human Development and Capability Association)のオンライン部会で、共同発表を行った。その際、英国を中心とする海外研究者と情報交換を行い、シティズンシップ教育に関する国際比較研究の基盤づくりを進めた。また、鎮目は、本科研の中心テーマである社会的シティズンシップの特徴と変容に関連して、International Sociological Association(RC 19 Annual Meeting)において発表を行った。第二に、亀山、平野、時安が中心となり、シティズンシップ教育の理論枠組みに関する文献研究、及び、政策分析を実施した。とくに、亀山と平野は、その成果を書籍(分担執筆)として発表した。また、森田が中心となり、フリースクールにおいて、子どもたちが「市民」として獲得すべきとされている能力観や資質についてフィールド調査を行い、その成果を書籍(分担執筆)と論文の形態で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記のように進捗状況を評価する理由は、当該年度においては、新型コロナウイルス感染症が急激に拡大した影響により、海外を中心とするフィールド調査が、当初の計画通り実施することができなかったからである。
他方で、1)前年度までに実施してきた研究の成果を、複数の国際学会で発表できたこと、2)シティズンシップ教育を分析するための理論枠組み(ケイパビリティ・アプローチ、人権教育研究等)の応用可能性を書籍、及び、論文としてまとめられたこと、3)海外研究者と国際比較研究の基盤づくりを進められたことは、本研究課題の進展として特筆すべき点である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては、以下の2点があげられる。第一に、前年度に続き、日本のシティズンシップ教育の特徴と課題について、従来の社会理論や政治理論の知見と密接に関連づけながら明らかにする。その結果は、国内外の学会(日本社会学会等)で合同発表を行う予定である。第二に、フリースクールをはじめとする複数の教育施設において、どのような「市民像」(人間像)のもと、いかなる学びの活動が実践されているかとともに、そうした活動が実践される際に、どのような葛藤が生じてており、その解決がどのように目指されているかについてフィールド調査を行う。
ただし、以上の研究計画、とくにフィールド調査は、新型コロナウイルスの感染拡大の状況により実施が困難となる事態も想定される。そのため、そうした事態においては、研究者、及び、研究対象者の健康と安全の確保を最優先し、研究計画を柔軟に変更する。
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