Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
ニュートリノを伴わない二重ベータ崩壊は素粒子標準理論を超えた現象であり、もし観測されればニュートリノがマヨラナ粒子であることが分かり、なぜ宇宙には物質ばかりで反物質は少ないのか説明できる可能性がある。本研究は、大型液体キセノン検出器XENONnTを用いて、136Xeのニュートリノを伴わない二重ベータ崩壊に加えて124Xeのニュートリノを伴わない二重電子捕獲も同時に探索を行うことで、ニュートリノ質量および右巻きカレントの寄与を識別してニュートリノのマヨラナ性の真髄に迫る。
ニュートリノを伴わない二重ベータ崩壊は素粒子標準理論を超えた現象であり、もし観測されればニュートリノがマヨラナ粒子であることの証拠となるだけでなく、物質反物質の非対称性、つまりなぜ宇宙には物質ばかりで反物質は少ないのか説明できる可能性がある。本研究は、大型液体キセノン検出器XENONnTを用いて、136Xeのニュートリノを伴わない二重ベータ崩壊に加えて124Xeのニュートリノを伴わない二重電子捕獲も同時に探索を行うことで、ニュートリノ質量および右巻きカレントの寄与を識別してニュートリノのマヨラナ性の真髄に迫るものである。136Xeのニュートリノを伴わない二重ベータ崩壊は2.46 MeV、124Xeのニュートリノを伴わない二重電子捕獲は2.86 MeVのエネルギーピークを探すことになる。特に、124Xeのニュートリノを伴わないbeta+/ECの探索においては、XENONnT検出器を用いると陽電子と2つの511 keVガンマ線の信号をそれぞれ分離して観測できるため、非常に特徴的な信号となる。そのために、本研究では、2~3 MeVエネルギー領域における事象再構成の高精度化、および陽電子事象に対する検出器較正を実施する。本年度は、2~3 MeVエネルギー領域における事象再構成の高精度化のために、光電子増倍管やエレクトロニクスのサチュレーションを補正するための考察を行ってきた。また、124Xeのニュートリノを伴わないbeta+/ECの特徴的な信号を捉えるためのソフトウェア開発を行ってきた。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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