Establishment of active heat transfer control of metallic nanowires by career control techniques
Project/Area Number |
19H02168
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21050:Electric and electronic materials-related
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Research Institution | Kyoto University (2021-2022) Nagoya University (2019-2020) |
Principal Investigator |
廣谷 潤 京都大学, 工学研究科, 准教授 (80775924)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
劉 麗君 大阪大学, 工学研究科, 助教 (80809195)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2020: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2019: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
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Keywords | 熱制御 / 原子層材料 / 第一原理計算 / 金属 / 熱伝導率 / サーモリフレクタンス法 / ラマン分光法 / 金属材料 / 熱物性 / 金属ナノワイヤ / キャリア制御 / 熱伝導 / Mxene / イオン液体 / ナノワイヤ / 分子動力学計算 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、1次元ナノ材料中のキャリアを精密かつ動的に制御する革新的アイデアに基づき、世界初の熱輸送の動的制御技術の確立を目指す。電気電子工学の世界におけるトランジスタの動作メカニズムを熱輸送の世界に持ち込み、電気的に熱輸送キャリアをアクティブに制御することで熱輸送の超高速・自在制御を目指す。 電子工学、熱工学、ナノ材料工学の知見を駆使して実験・計算の両側面から金属ナノワイヤのキャリア変調に真正面から挑戦しつつ、熱輸送の動的制御に関する学理を構築する。研究後半では熱の動的制御技術の学理を社会に還元するために、シート状の大面積デバイスの創製にも挑戦する。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は実験面ではまずは熱伝導変調の検証に必要な極薄薄膜熱伝導率計測用の周波数領域サーモリフレクタンス法の構築を行った。150MHzまでの高周波領域におけるレーザー加熱システムを構築することができた。通常の周波数領域サーモリフレクタンス法に加えて、ヘテロダインによる差周波による計測系とすることで、これまで20MHz以上の高周波加熱によるS/N比低下の問題を回避しつつ、より高周波で加熱するシステムを構築することができた。構築したシステムを熱伝導率が既知の材料(酸化シリコン、酸化アルミニウム、シリコン、ダイヤモンド)などの等方性材料の熱計測を行い、その有効性を確認することができた。 さらに、金属型原子層材料であるMXeneを1層で剥離する手法を開発した。購入したMXeneは層間の残留金属の影響により従来の溶液中での剥離が困難である課題があったが、力学的にマイルドなin-situエッチング反応を用いることで、MXene層間の残留金属を除去しつつ、数ミクロンサイズのMXeneを得る方法を確立することができた。得られたMXene溶液を用いてMXene薄膜を作製し、その電気伝導率と透過率の関係を明らかにしつつ、導電膜応用のポテンシャルを示すことができた。 さらに、金属材料などの熱伝導率を高精度で予測するためのポテンシャル開発を行った。第一原理計算と機械学習を併用することで、高精度なポテンシャルを作成することができた。開発したポテンシャルを用いて金属材料のマクロな力学特性に関する評価を行いその有効性を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
熱伝導変調の検証に必要な極薄薄膜熱伝導率計測用の周波数領域サーモリフレクタンス法の構築を行うことができたことが最大の成果といえる。これまで用いられてきた通常の周波数領域サーモリフレクタンス法では、極薄の薄膜の熱物性計測は困難であったが、ヘテロダインによる差周波による計測系とすることで、これまで20MHz以上の高周波加熱によるS/N比低下の問題を回避しつつより最大150MHz高周波で加熱するシステムを構築することができた点は今後の研究の発展を考えると意義が大きい。また当初の計画に加えて、金属型ナノシートであるMXeneを1層で剥離する手法を開発できた点も大きい。 また理論面に関しては、実験検討では困難であったフォノン熱伝導と電子熱伝導の切り分けについても、金属材料などの熱伝導率を高精度で予測するためのポテンシャル開発を行うことができたため、それを用いて、理論的な評価系を構築できた点が成果としてあげられる。
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Strategy for Future Research Activity |
作製したMXeneは大気中に暴露すると反応性の高さから酸化が進むことが問題点として残っているが、グローブボックスや真空装置などの不活性雰囲気における評価などを用いることで、まずは原子層材料に対する電気伝導変調を検証する。また大気中でも安定な表面修飾技術の開発も並行して行うことで、大気中で安定して使用できる条件を検討する。2022年度が最終年度であることを踏まえ、電子熱伝導による熱伝導変調の検証メカニズムを検証することに重きを置いて総括を実施する。
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Report
(3 results)
Research Products
(24 results)