廃棄物を有効利用したセメントクリンカー骨材の品質評価
Project/Area Number |
19H02209
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22010:Civil engineering material, execution and construction management-related
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
久田 真 東北大学, 工学研究科, 教授 (80238295)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
皆川 浩 東北大学, 工学研究科, 准教授 (10431537)
宮本 慎太郎 東北大学, 工学研究科, 准教授 (60709723)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥14,170,000 (Direct Cost: ¥10,900,000、Indirect Cost: ¥3,270,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2019: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
|
Keywords | セメントクリンカー / アルカリシリカ反応 / 遅延エトリンガイト生成 / セメントクリンカー細骨材 / フライアッシュ / 廃棄物 / サステナブル / クリンカー骨材 / 強度発現性 / 耐久性 / 高炉スラグ微粉末 / 耐久性能 / 水和熱 / 初期強度 / アルカリ骨材反応 / 産業副産物 / 骨材 / 水和発熱 / 副産物の有効利用 / リサイクル技術 |
Outline of Research at the Start |
セメントは,製造の際に多様な廃棄物・副産物を代替の原燃料として使用しており,その総量は年間約2,800万tにも及ぶ.このことは,セメント製造が我が国における資源循環型社会の構築において極めて重要な産業であることを意味している.残念ながら,セメント生産量は1996年をピークに減少しており,対策を講じなければ今後もセメント産業での廃棄物・副産物の受入れ可能量は減少し続け,我が国の資源循環の枠組みが成立しなくなることが懸念される. 本研究は,普通セメントクリンカーと比較してより多くの廃棄物・副産物を使用したクリンカーをコンクリート用骨材として利用し,その実用可能性を総合的に評価することを目的とする.
|
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はセメントクリンカー細骨材を使用したセメント硬化体のアルカリシリカ反応と遅延エトリンガイト生成に及ぼす影響を明らかにすることを目的に研究を実施した. 得られた結果については,まずアルカリシリカ反応に関してはセメントクリンカー細骨材と反応性骨材の混合使用はアルカリシリカ反応を助長してしまう可能性が示唆された.この理由は,セメントクリンカーからアルカリ成分が溶出することが原因と考えられた.ただし,セメントクリンカーを細骨材として使用した場合,通常よりも多量のフライアッシュをセメントに対して置換できることがわかっている.フライアッシュのセメントへの置換はアルカリシリカ反応の抑制技術として確立しており,本研究でもセメントに対してフライアッシュを多量に置換することでセメントクリンカー細骨材を使用した場合においても十分にアルカリシリカ反応を抑制することができることを明らかにした. また,セメントクリンカー細骨材の使用は初期の強度発現性を高めることからプレキャスト製品に対して使用した場合には早期脱型が期待できる.ただし,プレキャスト製品は多くの場合で高温蒸気養生を施す.高温蒸気養生を施すと遅延エトリンガイト生成と呼ばれる劣化が生じることがあり,製品の安全性を担保するためにもセメントクリンカー細骨材を使用した場合の遅延エトリンガイト生成への影響を確認する必要がある.この点について今年度検討し,セメントクリンカー細骨材を使用した場合,遅延エトリンガイト生成を抑制できることが明らかとなった.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度はセメントクリンカー細骨材を使用したモルタルの長期的なアルカリシリカ反応や遅延エトリンガイト生成に対する抵抗性を確認できており,実用化に確実に近付いていることからおおむね順調に進展していると評価した.
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は今年度と同様にセメントクリンカー細骨材を使用したモルタルのより長期的なアルカリシリカ反応や遅延エトリンガイト生成に対する抵抗性を観察する予定である. さらには,上記の試験に供しているサンプルを破壊して系内の細孔溶液の状態を分析することで,アルカリシリカ反応および遅延エトリンガイト生成を抑制したメカニズムの詳細を明らかにする予定である.
|
Report
(4 results)
Research Products
(7 results)