Project/Area Number |
19H04323
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 64040:Social-ecological systems-related
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
竹内 やよい 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物多様性領域, 主任研究員 (50710886)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
Gasparatos Alex 東京大学, 未来ビジョン研究センター, 准教授 (20726369)
祖田 亮次 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 教授 (30325138)
石濱 史子 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物多様性領域, 主任研究員 (80414358)
鮫島 弘光 公益財団法人地球環境戦略研究機関, その他部局等, リサーチマネージャー (80594192)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2019: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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Keywords | 生態系サービス / ネットワーク解析 / 種分布推定 / マレーシアサラワク州 / 土地利用変化マップ / サラワク州 / 森林管理区 / 森林構造 / 低インパクト伐採 / 森林回復 / フタバガキ科 / 花粉散布 / 遺伝的多様性 / アルビノ / Shorea / 種子 / 生物多様性 / マレーシア / ホットスポット解析 / 地上部バイオマス |
Outline of Research at the Start |
生態系サービスの持続的利用のためには、基盤となる生態系機能の供給と社会の需要のバランスの調和、生態系・社会システムにおける供給と需要の安定性の理解が不可欠である。本研究では、生態学のネットワーク解析を生態・社会システムに応用することにより、局所から地域スケールにおける生態系サービスの持続性の評価を行うことを目的とする。マレーシア・サラワク州を対象として、過去50年間の土地利用の変化とそのドライバーの解析、生物多様性、生態系サービスのマッピングを行う。さらに生態・社会システムをネットワーク構造化し、生態系サービスの供給・利用のバランスと、持続性の鍵となる生物種や利用者を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度より海外渡航が再開し、森林管理区等での現地調査を実施した。また現地のカウンターパートや共同研究者と会合を定期的に設け、論文作成や既存のデータを用いた解析を進めた。 マレーシア・サラワク州において林業は歴史的に主要な産業と位置付けられており、天然林は丸太・木材等の森林資源・生態系サービスを提供する場である。対象地域であるビンツル省では、持続的林業経営認証を取得している森林管理区が存在している。この森林管理区においては、伐採履歴の記録があるため、伐採から5年から37年以上経過した伐採林を特定し、5つの固定サンプルプロットを設置した。このプロットでは、胸高直径10cm以上の樹木個体を対象として2018年からモニタリングを行っている。このプロットのデータを用いて、伐採後、森林構造がどのように回復するかを明らかにすることを目的とした解析を行った。結果、胸高直径断面積合計やフタバガキ科比率は、伐採からの経過年数に沿って増加する傾向がみられた。また、伐採後間もない森林では、成長率・死亡率がともに高いことがわかった。これらの結果から、伐採された森林は時系列に沿って回復しており、またフタバガキ科比率は、回復の指標になることも示唆された。一方、37年間伐採がなかった森林においても、原生林と比較すると、森林構造が完全に回復しているとはいえない。森林構造の回復過程の理解のためには、さらなるモニタリングを実施して、経年変化の程度や回復速度を明らかにする必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年前半に予定していた渡航はキャンセルされたが、後半に地上調査を再開することができた。現地のカウンターパートとは、定期ミーティングを実施し、連携体制を維持するとともに、既存のデータを用いた研究について進め、論文をまとめることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、野外調査を進める。またこれまでの調査データとGIS解析に基づいた広域での解析に取り組み、結果をまとめる。特に、森林管理区における持続可能な管理についての提言を行う。
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