Project/Area Number |
19H04348
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
金沢 謙太郎 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 教授 (70340924)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
祖田 亮次 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 教授 (30325138)
加藤 裕美 福井県立大学, 学術教養センター, 准教授 (10646904)
佐久間 香子 東北学院大学, 地域総合学部, 准教授 (50759321)
分藤 大翼 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 教授 (70397579)
泉山 茂之 信州大学, 学術研究院農学系, 教授 (60432176)
浅野 郁 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 講師 (60840577)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2019: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
|
Keywords | ボルネオ / 原生林保護 / 先住民コミュニティ / 自律的生存 / 持続的管理 / ハート・オブ・ボルネオ |
Outline of Research at the Start |
ボルネオ島に国土をもつ3カ国は、2007年に「ハート・オブ・ボルネオ宣言」に署名し、東南アジア最大の熱帯原生林を持続的に管理することを宣言した。しかし、たとえ自然保護区となっていても、そこに暮らす先住民コミュニティが疎外され、効果的な管理が行われていないところも少なくない。そこで、本研究は、熱帯原生林の保護と先住民の自律的生存を両立させる条件を探究し、持続的管理の方法を提示する。具体的には、先住民コミュニティの居住空間・配置の違いに着目し、原生林利用の現況とその多様性への影響を明らかにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本調査研究の対象地域であるマレーシア、サラワク州のバラム河上流では、2016年から地元住民とサラワク州政府は「バラム平和公園」という新たな森林管理のコンセプトのもとで協議を続けている。2020年に国際熱帯木材機関(ITTO)がバラム平和公園への支持を表明し、次いで日本政府はITTOによる「マレーシア・サラワク州バラム河上流における先住民コミュニティの参加による保全と持続可能な開発のための森林管理」と「マレーシア・サラワク州バラム河上流における森林経営および森林景観の回復におけるコミュニティのエンパワーメント」という2つのプロジェクトを通じて35万8千ドルの資金供与を行っている。 研究代表者はこれまでに同地域でジンコウ属ベカリアーナ種(Aquilaria beccariana)の地元住民の採集に同行し、調査報告した。地元住民はベカリアーナ種を「川の沈香」と呼んでいた。2000年代初めまで地元住民にとって沈香採集は最大の現金収入源であった。しかし、この地域にも、他の地域と同様に、外部からの侵入者による沈香の乱獲が起きていた。現地にはもう1種類、「山の沈香」呼ばれるミクロカルプ種(Aquilaria microcarpa)がある。地元住民の呼び名から、山の沈香と川の沈香の生育に適した環境は異なっており、川の沈香はより土壌水分量が高い平地に、山の沈香は土壌水分量が少ない斜面~尾根に生育していることが予想される。本年度の現地調査では、野生沈香の一部の分布特性を明らかにした。2023年10月開催予定の「沈香に関する国際科学シンポジウム 」において報告する。今後も野生沈香の保全に必要な条件について考察していく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現地に渡航した際に新型コロナウイルスに感染し足止めされた。依然として感染拡大の影響が残っており、現地フィールド調査、調査結果の分析が十分に遂行できなかったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
地域情報の収集や現地カウンターパートと打ち合わせを継続しながら、渡航の可能性を見極めていく。
|