Budget Amount *help |
¥201,630,000 (Direct Cost: ¥155,100,000、Indirect Cost: ¥46,530,000)
Fiscal Year 2023: ¥25,090,000 (Direct Cost: ¥19,300,000、Indirect Cost: ¥5,790,000)
Fiscal Year 2022: ¥31,850,000 (Direct Cost: ¥24,500,000、Indirect Cost: ¥7,350,000)
Fiscal Year 2021: ¥31,850,000 (Direct Cost: ¥24,500,000、Indirect Cost: ¥7,350,000)
Fiscal Year 2020: ¥32,370,000 (Direct Cost: ¥24,900,000、Indirect Cost: ¥7,470,000)
Fiscal Year 2019: ¥80,470,000 (Direct Cost: ¥61,900,000、Indirect Cost: ¥18,570,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、理論・実験両面から貴金属の性能を凌駕する一連の新奇ナノ粒子群を創製する。すなわち、①低周期dブロック金属ナノ粒子へのpブロック元素の導入やガルバニック置換による合金化により電子構造を大きく変調し、貴金属ナノ粒子の物性・触媒特性を凌駕する新金属相ナノ粒子群を創製する。②低周期dブロック金属からなる半導体ナノ粒子のイオン交換により、結晶構造・電子構造を変調し、貴金属ナノ粒子では困難な全近赤外光エネルギー変換ヘテロ構造ナノ粒子群を創製する。 貴金属の合金化の新奇手法として、本年度は新たにPd-Sナノ粒子を出発物質とした合金手法の開発に取り組み、Pd-Sナノ粒子からもPd-Pナノ粒子と同様の置換反応が進行することが分かった。また、昨年度発見したZ3-Fe(Pd,In)3ナノ粒子の新規物性開拓を行った。等方性L12-(Fe,In)Pd3ナノ粒子と異方性Z3-Fe(Pd,In)3ナノ粒子の磁気特性を評価したところ、L12構造と比較し異方性Z3構造では保磁力が約15倍増加しており、構造特異物性の発現が実証された。さらに、AlドープSrTiO3の水素生成助触媒としてPtナノ粒子の一部をRuに置換したPtRu合金ナノ粒子とすると、solar-to-hydogen変換効率0.45%が達成され、Rhを用いない助触媒として最高値を示した。 一方、昨年度Cu2-xSナノ粒子を用いた一連のカチオン交換反応において、「反応前後で結晶系が維持される」という従来の常識を覆す新たな発見があり、詳細な実験・理論計算の結果、六角柱型の六方晶系CoSは底面よりも側面の表面エネルギーが大きく、高さが大きくなると側面の広い露出を避けようとして安定な立方晶系Co9S8へ構造変化することが示唆された。Co2+以外の陽イオンでは異なる傾向が見られ、物質固有の構造安定性がこの現象に重要な役割をもつことも分かった。
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