The Other Middle East Peace Process 1982-1989: Britain, Japan and the Palestinians
Project/Area Number |
19J00026
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 03010:Historical studies in general-related
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Research Institution | University of Niigata Prefecture (2021) Hitotsubashi University (2019-2020) |
Principal Investigator |
ミラー 富永枝里香 新潟県立大学, 国際地域学部, 講師
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2019: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 国際関係史 / 英米関係史 / アラブ・イスラエル戦争 / 石油 / メジャー / 親パレスチナ / イギリス外交 / 中東 / 和平プロセス / アメリカ外交 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、これまでおもに地域史の文脈から考察されてきた1990 年代初頭の革新的な中東和平プロセスの歴史的背景には、実際には 1980 年代に大国が果たした役割が大きく働いており、なかでも英・日の 市民のパレスチナ観の変化が重要な位置づけにあったという仮説にたつ。その仮説にもとづき、1980 年代のアラブ・イスラエル戦争における英・日の動向を考察し、この時代の和平プロセスの歴史を再構築するものである。以上を目的とする本研究は、アラブ・イスラエル戦争をグローバル・ヒストリーに包括的かつ適切に位置づけることを試みるものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、これまでおもに地域史の文脈から考察されてきた1990年代初頭の革新的な中東和平プロセスの歴史的背景には、実際には1980年代に大国が果たした役割が大きく働いており、なかでも英・日の市民のパレスチナ観の変化が重要な位置づけにあったという仮説にたつ。その仮説にもとづき、1980年代のアラブ・イスラエル戦争における英・日の動向を考察し、この時代の和平プロセスの歴史を再構築することを目的とした。 しかし、1)出産・育児による休暇を取ったことと、2)COVID-19の影響で史料収集を予定通り行うことができなかったことが原因で、研究の中心的課題であった1980年代の中東における大国間政治を十分に考察することができなかった。 代わりに、手持ちの史料やオンラインツールを使用したインタビューによって、1970年-80年代の中東国際政治におけるイギリスの立ち位置を確認した。その結果、イギリスはアラブ諸国との相互依存関係を模索しつつ、石油市場におけるアメリカの覇権的地位をサポートするという「二面的」な対応を取っていたことを明らかにした。この研究成果は、2022年3月刊行の『国際政治』に掲載した。こうした二面的石油政策において、パレスチナ支援はアラブ諸国との関係を深めるための重要なツールであると認識されるようになり、1979年からはとくにその傾向が強くなったことも確認した。この研究成果は現在チャプターとして執筆中で、2023年にRoutledgeから刊行予定の著書に掲載する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
(1)2019年8月1日から2020年8月31日まで出産・育児による研究中断期間を取り、パートタイムでの復帰期間にさらに2ヶ月を要したこと。 (2)育休後にCOVID-19の影響で従来どおりの史料収集を再開することができず、アーカイブが一時的に開館された時期も、アーキビストの手配に若干の時間を取られたこと。 (3)2021年10月より新潟県立大学に着任し、講義を4コマ同時に開始したこと。
上記1)、2)の理由により、2020年度の研究進捗が大幅に遅れた。2020年度末にアーキビストが史料収集を開始したため、2021年4月には史料は手に入っていたものの、史料分析から開始しなければならなかった。本来であればこの時期には史料分析を終了し、論文執筆に時間を割いて入るはずであったことを考えると、研究進捗状況はやや遅れていると言わざるをえない。また、3)の理由により、2021年10-12月は授業準備に大幅に時間を割き、研究を十分に進めることができなかった。2022年1月には論文執筆を再開することができたが、2021年度の研究進捗状況に若干の影響を及ぼした。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度、21年度と予定よりも研究進捗状況は遅れることとなったが、現在では上述した3つの要因をうまく処理できるようになっており、2022年度は研究を順調に進めることができると考えている。 実際、2021年度中に史料分析をある程度完了することができたため、今後は論文/モノグラフ執筆に時間を割くことができ、研究の結果を成果物として公表することができる段階にある。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)