日本近世の自然災害と村落社会構造-山間地域・大河川流域の村落を事例に-
Project/Area Number |
19J00028
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 03020:Japanese history-related
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
鈴木 直樹 中央大学, 文学部, 特別研究員(PD) (10778236)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 近世村落史 / 災害史 / 近世史 / 村落史 / 日本近世史 / 自然災害 / 地域史 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、日本近世における人間―自然の相互関係を、①自然改変(生業や開発)・自然災害という事象、②山間地域・大河川流域の村落という場、③そこに展開する村落(人間)社会の階層差・格差および社会関係の三つの分析軸を設定し、検討するものである。 従来の環境史・災害史研究は、村落(人間)社会を一体的なものと捉え、村落社会内部の階層差・格差や、人々が取り結ぶ諸関係(社会関係)を十分組み込めていない。 そこで本研究では、人間社会を構造的に捉える近世村落史研究の手法に、災害社会学の視角を加え、土豪・豪農や小百姓がそれぞれに、自然を利用・改変し、あるいは抑制され、共生してきた姿を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度も、新型コロナウイルス感染症の流行により、予定していた群馬県や長野県の文書館・博物館・資料館などの利用が制限され、史料調査を十分に行うことができなかった。 そこで、過去に写真撮影していた茨城県の土浦市立博物館が所蔵する常陸国信太郡烏山村・酒井家文書を利用して研究を進めることとした。 具体的には、酒井家文書を使用して、烏山村が属する土浦藩の備荒貯蓄政策を分析した。その際、危機的社会状況(飢饉)の変化の側面に着目した。それは、これまでの研究で明らかになった備荒貯穀政策・体制が形成される過程のみならず、飢饉状況の緩和など社会状況がうつろう中で、備荒貯蓄が持つ意味がどのように変化していたかを検討する必要があるからである。危機的状況は本来、領主・領民といった立場を越えて立ち向かうべきものだが、実際には利害対立や思惑の相違が存在した。こうした点を特に検討するべく、凶作・飢饉対策や日常的困窮対策を中心に藩・地域・村の動向を明らかにした。その結果「近世後期土浦藩の備荒貯蓄政策と地域社会―土浦藩領常陸国信太郡烏山村を事例に―」(『茨城史林』45、2021年)を公刊することができた。 また、これまでに撮影した群馬県立文書館所蔵の上野国緑埜郡三波川村(群馬県藤岡市)・飯塚家文書や甘楽郡本宿村(群馬県下仁田町)・神戸家文書については、翻刻・分析作業を進め、三波川村における山崩れを中心とする自然災害の被害状況、生業への影響などが解明されつつある。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)