Project/Area Number |
19J00259
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 02040:European literature-related
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
上杉 誠 明治学院大学, 文学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2019: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | フランス文学 / 19世紀 / 名誉 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、ナポレオン帝政崩壊の1814年から一次大戦勃発の1914年までの一世紀の期間におけるフランス文学作品を対象とし、前近代的価値を示しながらもフランス革命後の社会に根強く存続した「名誉」の観念を通して、近代社会が内部に抱え込む矛盾を浮かび上がらせることを目的とする。19世紀フランスにおいてひろく参照された「名誉」は、「自由」と「平等」の原理から引き起こされる政治、経済上の倫理的欠損を補完し、宗教的モラルを代替する倫理的基盤として機能したのではないか。この仮説を検討するため、名誉に関する〈社会的言説〉の分析と同時にこれら〈言説〉を作家が虚構の文学テクスト内に取り込んだ〈表象〉を分析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、本研究課題の対象である19世紀フランス文学にまつわる一次資料の読解を中心に据えつつ可能な範囲で研究成果の発表を行った。研究成果の発表としては、海外専門誌一件、国内大学紀要一件(査読通過後、印刷前)、国内学会(口頭発表)一件、が挙げられる。いずれも19世紀前半の主要な小説家としてしられるスタンダールの主要な小説作品を扱っている。本研究課題が掲げる19世紀フランス文学における名誉の概念にかんして、軍事的理想やアルカイックな暴力の発露として表出する名誉の概念が、19世紀の小説のなかで示す多面性、そして過去の理想との比較から明らかになる革命を経た19世紀社会のモデルニテについて検討した。今後の研究の進展を待たなければならないのは、対象としては19世紀フランス文学のうちスタンダール以外の作家や小説以外の文学ジャンルに関する成果、ならびに主題としては軍事や暴力とはべつの勲章や君主制、さらには金銭にまつわる主題に関する成果である。現在予定されている今後の成果発表として、海外専門誌に向けた論文が査読を通過、現在、修正校を作成中である。くわえて学部学生を想定する教科書に向けて19世紀フランス文学に関するいくつかの章を担当し(印刷前)、研究の知見をひろく一般につたえる機会となった。海外で資料調査を行いその機会に海外の研究者と意見交換を行うことができ、研究の見通しや最新の研究動向について情報を集めることができた。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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