Project/Area Number |
19J00547
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 01040:History of thought-related
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
工藤 顕太 京都大学, 人文科学研究所, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
|
Budget Amount *help |
¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
|
Keywords | 精神分析運動 / 転移/逆転移 / ファシズム / 独裁 / ジャック・ラカン / 抵抗 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、ラカン派精神分析をおもな参照軸として、戦後フランスにおける精神分析と〈政治的なもの〉の関係を問い直し、両者がどのような局面で互いに結びつくのかを明らかにするものである。フロイトおよびラカンに加えて、ハンス・ケルゼン、クロード・ルフォール、マルセル・ゴーシェ、ルイ・アルチュセール、フランソワ・バリバールといった思想家のコーパスを参照する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度までの研究成果を踏まえて、それを補完しつつ、新たな課題に着手するための糸口を模索するフェーズとなった。 本研究課題では、ジャック・ラカンのIPA(国際精神分析協会)に対する批判を導きの糸にしつつ、協会内部の政治力学と同時代の政治状況との絡み合いに着目し、精神分析運動の歴史を再構成しその意味を捉え直すことに注力してきた。これを受けて本年度は、ラカンとは別の仕方で精神分析のフロイト的(あるいはIPA的)スタンダードに対する新機軸を模索した分析家たち(シャールンドル・フェレンツィ、メラニー・クライン、ウィルフレッド・ビオンなど)の仕事を手掛かりとして、彼らからの影響が認められる現代の精神分析家の議論(ロナルド・ブリトンやジェシカ・ベンジャミンなど)を参照しつつ、精神分析運動の歴史的な多様化の様相をさらに幅広く跡づけていくための準備作業をおこなった。 とりわけ、陰性転移と逆転移への着目、その治療への活用というテーマ系を、精神分析のフロイト的モデルへの批判の産物として位置付け直し、ラカンが「精神分析の原罪」と呼んだ、分析されざる(分析に抵抗する)フロイトの欲望の問題を深化させることを試みた。この作業はいまだ萌芽的な段階にあるが、その成果の一部は、『思想』(1180号、岩波書店)に掲載された論文「フロイトの抵抗 終わりのある自己分析と終わりのない自己分析」にまとめた。
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|