多機能性イオン液体を利用した化学変換法による熱硬化性クラフトリグニン樹脂の開発
Project/Area Number |
19J00642
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 40020:Wood science-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 栞 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | リグニン / プラスチック / エステル / イオン液体 / バイオマスプラスチック |
Outline of Research at the Start |
近年、木材の主成分であるリグニンは、貴重な芳香族性の再生可能資源として注目されている。これまでに、様々なリグニン由来樹脂が研究・開発されているが、単なる石油由来樹脂の代替ではなく、金属やプラスチックなど、異種材料に対する接着性や自己修復性など、石油由来樹脂には発揮し得ない優れた性質を有することが求められる。 本研究は、セルロースパルプ生産時の副生成物として排出される“クラフトリグニン”を研究対象とし、クラフトリグニンが本質的に有する多様な官能基を活用した機能化プロセスを、室温で液体状の塩である“イオン液体”というツールを用いて実現し、高付加価値なリグニン由来樹脂を開発することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度、クラフトリグニンのアルコール性水酸基 (R-OH) に対して高選択的に、炭素数2~8のアシル基を置換する「ワンステップ化学修飾法」を確立した。クラフトリグニン誘導体は、R-OHに導入したアシル基の炭素数に関わらず、高いガラス転移温度 (Tg > 100 ℃) を有し、炭素数4以上のアシル基をR-OHに導入すると、有機溶媒への溶解性と熱成形性を獲得し、自立膜への熱圧加工が可能になることを報告した。また、本反応系は、常圧、80 ℃、2時間の温和な条件下で実施可能であるため、分子量低下を引き起こす副反応の影響は無視できる程度であった。原料クラフトリグニンの重量平均分子量 (Mw) は約9,000 g/molであり、クラフトリグニン誘導体のMwは約10,000 g/molであった。原料自体の分子量が低いため、選択的導入したアシル基の炭素数に関わらず、作製した熱圧膜は全て脆く、クラフトリグニン誘導体単独での材料化には、高分子量化の工程が必要であることが示唆された。 今年度は、クラフトリグニンR-OHの選択的化学修飾法が、炭素数8~16の長鎖アシル基や分岐アシル基であっても適用可能かどうかを検証した。ROOHに対する選択性と高変換率を維持したことから、本反応系の広範な適用可能性を実証したが、導入したアシル基の炭素数の増加に伴い、生成物の析出・回収に適した再沈殿溶媒の選定が難化し、単離収率の低下を招いた。得られた長鎖アシル化クラフトリグニン誘導体は全て、有機溶媒への溶解性が著しく向上した一方、Tg が顕著に減少 (~50 ℃) することを明らかにした。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(18 results)