Project/Area Number |
19J00660
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 12020:Mathematical analysis-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中島 秀太 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | KPZ方程式 / 最適浸透問題 |
Outline of Research at the Start |
統計力学モデルとして有名な最適浸透問題及びスピングラスについて研究する。最適浸透問題では、最短移動時間と測地線の確率的な振る舞いを調べることが重要である。そこで、最短移動時間に関しては揺らぎの大きさの発散を確認すること、測地線に関しては合流性を中心に研究していく。スピングラスに関しては種々のモデルで高温領域の決定が未解決問題であり、それらの解決を目的に研究を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は主に高次元の高温領域に関するKPZ方程式および最適浸透問題の非ランダム揺らぎの発散性について研究をした。
[高次元KPZ方程式の高温領域での解の構成] KPZ方程式とは確率偏微分方程式の一種で、非平衡な界面の成長モデルとして有名である。KPZ方程式はそれ自体解をもたないことが知られており、そのためくりこみなどの操作を通して解の意味付けをする必要がある。3次元以上のKPZ方程式については先行研究により、非常に限定的な温度領域において解の構成が行われ、さらにその解がEdwards-Wilkinsonモデルと一致することが明らかとなっている。私は中島誠氏, Clement Cosco氏と共同でこれらの結果を最大と予想される領域 に拡張した。これらの研究は、それまで証明の中心的役割を果たしてきたMalliavin解析やWienerカオス展開などを用いず、単純なMartingale理論の中で行い、証明の簡略化にも成功した。現在この研究に関する論文を執筆中である。
[等方的な最適浸透モデルでの非ランダム揺らぎの発散性] 最適浸透モデルにおける非ランダム揺らぎの挙動は最速浸透時間のミクロとマクロの誤差を測るうえで重要な対象である。それらの上からの評価は中心化不等式などの発展とともに大きな進展がみられてきたが、下からの評価は理解や手法の不足により多くの部分が未解決である。私は昨年格子状の最適浸透モデルに関する非ランダム揺らぎの発散性を示した。しかしそれらの結果は、非等方性の影響で、方向が固定できないという問題点を抱えていた。今回の研究では等方性のあるモデルを考えることで、方向によらない下からの評価を得ることができた。また昨年の結果は最適な評価とはほぼ遠いものであったが、この部分も改善し対数的な増大を示すことにも成功した。現在この論文を投稿中である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)