高分子の合成と物性技術の連携による分子量分布の物性に対する本質的役割の解明
Project/Area Number |
19J01025
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 35020:Polymer materials-related
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Research Institution | Nagoya University (2020) Hiroshima University (2019) |
Principal Investigator |
木田 拓充 名古屋大学, 工学研究科, 特任助教
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 分子量分布 / 結晶性高分子 / 単分散 / シングルサイト触媒 / ポリエチレン / 一軸引張挙動 / ひずみ硬化 / タイ分子 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、高分子材料において最も根幹のパラメータである分子量分布が力学物性に与える影響を解明する。高分子材料の力学物性が分子量分布に依存することは知られているが、特に固体物性に関して分子量分布と力学物性の関係は経験的な理解に留まっている。本研究では分子量分布が非常に狭い高分子材料を重合し、これらの単分散試料をさまざまな分率でブレンドすることで分子量分布を自在に制御した試料を調製する。このような試料を用いることで、分子量分布内の各分子量成分が力学物性に与える影響を独立に評価することが可能となる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度に合成したフェノキシイミン錯体を用いて、引き続き単分散PEを異なる分子量で合成した。各種構造解析を行った結果、同じ分子量の多分散試料と比較して、結晶構造サイズ(結晶厚および非晶厚)の分子量依存性は単分散のほうが著しいことがわかった。また、動的粘弾性測定において、重量平均分子量が約15万以上から非晶分子鎖のガラス緩和であるβ緩和が発現することがわかった。さらに、一軸引張試験で得られる応力-ひずみ曲線も分子量が約15万で形状が明らかに変化しており、低分子量の試料ではシャープな降伏形状を示すが、高分子量の試料は降伏形状がブロード化し、第二降伏応力が第一降伏応力よりも高くなった。これらの分子量依存性は、従来の研究で一般に用いられていた多分散試料では観察できなかった結果であり、単分散試料を用いることでPEの分子量依存性を正確に考察できることが可能となった。これらの単分散試料の力学データは、昨年度までに得られた分子量分布を制御したPE試料の力学物性の結果を考察する上で非常に有用であり、今後は単分散試料の基礎データを基に結晶性高分子の新たな変形モデルの構築を進める。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)