2価ゲルマニウム塩を直接用いた還元的結合形成と機能性有機金属化合物の合成法の開発
Project/Area Number |
19J10386
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 33020:Synthetic organic chemistry-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
南 陽平 大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 有機ゲルマニウム / ゲルマサイクル / ゲルモール / 2価ゲルマニウム / 還元反応 |
Outline of Research at the Start |
有機ゲルマニウム化合物の一つであるゲルモール類は固体状態で高い電子受容能を持つ機能性分子であるが、従来の合成法では、等量以上の廃棄物が出ることが問題であった。本研究では、基質同士の相互作用を促すことを指向したルイス酸触媒を用いることで、2価ゲルマニウムとアルキンを原料としたゲルモール類の新規合成法の確立を目指す。従来よりも温和な反応条件でゲルモールを合成できると予想される。そのため、様々な置換基を有するゲルモールの合成、および物性評価を行い、より良い電子受容能を持つゲルモール類の合成を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
2価ゲルマニウム塩の還元力を利用した、ゲルモール類の合成法の確立と新規ゲルモール類の物性評価を目的に検討を行った。従来のゲルモール合成法では、ゲルマニウムを導入する際に、等量以上の金属塩が廃棄物として生成するため、2価ゲルマニウム塩の還元力を直接利用した環形成反応の開発は、効率的なゲルモールの合成法になると期待できる。 当初、遷移金属触媒による、2価ゲルマニウム塩とアルキン類のカップリングによるゲルモール骨格の構築を検討したが、副反応としてポリマー化が進行したため、目的の化合物を高収率で得ることはできなかった。しかし、2価ゲルマニウム塩を還元剤として用いた新規環形成反応とその変換反応を見出した。まず、2価ゲルマニウム塩と2分子のα,β-不飽和ケトンを用いたゲルモール前駆体の合成と、続く酸化によるゲルモール類への誘導を試みた。しかし、酸化の段階で分解が確認されたため、ゲルマニウム上の置換基を交換することで、酸化反応に対する反応性の制御が必要であることが分かった。次に、2価ゲルマニウム塩によるヘテロ原子置換1,3-ジエンの還元による環骨格の形成を検討した。ヘテロ原子置換1,3-ジエンとして、1位にボロン酸エステル部位を有するジエンであるジエニルボラン類を用いたところ、対応するゲルマシクロペンテン化合物を与えた。以上のように2価ゲルマニウムを還元剤として用いたゲルモール前駆体の合成法を開発した。また、2価ゲルマニウム塩とα,β-不飽和ケトンから発生するゲルマサイクル化合物とアルデヒドの反応により得られるオキサゲルマサイクル類の官能基化を検討した。結果として、オキサゲルマサイクル類を塩基で処理することで、α-アルケニルα,β-不飽和ケトンへと変換可能であることを明らかにした。また、反応中間体を同定し、反応機構を解明した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)