Project/Area Number |
19J10398
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 36020:Energy-related chemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上村 祐也 大阪大学, 工学研究科, 特任研究員
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2020: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | アルミニウム二次電池 / 硫黄系正極 / ハロアルミネート系イオン液体 |
Outline of Research at the Start |
アルミニウムは体積当たりのエネルギー密度が高く,資源量も豊富であることから,二次電池の新しい負極材料として注目されている。一方で,アルミニウム負極と組み合わせても遜色のない性能を発揮できる正極材料が存在しないことが課題の一つである。硫黄を正極に用いることでエネルギー密度の向上が期待されているが,解決すべき問題は多い。本研究では,硫黄系材料の開発を行い,高性能アルミニウム二次電池用正極の実現を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
ハロアルミネート系イオン液体を電解液とし,負極に金属アルミニウムを用いるアルミニウム二次電池において,高性能な正極材料の開発が非常に重要な研究課題である。初年度において,ハロアルミネート系イオン液体中における硫黄の電気化学反応について調査し,硫黄の硫化物或いは塩化物が関与する反応が起きていることを明らかにした。これらの反応を正極反応として活用した場合,生成物である硫化物の低い導電性は充放電特性に大きな影響を与え,塩化物は電解液へ溶出するために充放電容量の減少を招くことが分かった。硫黄と複合化させる炭素材料に窒素ドープを行ったものを採用した結果,過電圧が低減され充放電特性に改善が見られた。塩化物が生成する電位範囲においても,酸化還元反応の効率が向上し,炭素材料の構造中に含まれる窒素サイトとの相互作用によって溶出が抑制されている可能性が示唆された。これらの結果より,アルミニウム二次電池用の硫黄正極を開発する上で,炭素材料への窒素ドープは有益な手法であることが明らかとなった。炭素材料と複合化させる硫黄材料についても検討を行った。単体硫黄に替わる材料として硫黄系ポリマーに着目し,ジチオールやアルケンといった化合物と単体硫黄を用いることでその合成を試みた。それらを活用した硫黄系正極の性能を評価したところ,硫黄系ポリマーの種類によっては過電圧が非常に小さくなることが確認でき,硫黄系活物質の改良によって正極性能の向上が可能であることが示唆された。これは,活性種となる硫黄元素がポリマーの構造中に取り込まれたことで,生成物や反応の活性化エネルギー等に変化が生じたことが要因ではないかと考えられる。ハロアルミネート系イオン液体を用いたアルミニウム二次電池において,硫黄系正極上における反応は特色あるものであり,本研究で得られた知見は今後の研究・開発に寄与し得るものである。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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