炭酸固定酵素Rubiscoとその活性化酵素の多重増強によるイネの光合成能力の強化
Project/Area Number |
19J10653
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 38010:Plant nutrition and soil science-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菅波 眞央 東北大学, 農学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | イネ / 光合成 / Rubisco / Rubisco activase / 光合成改良 / 遺伝子組換え |
Outline of Research at the Start |
現在の大気条件における最大光合成速度の律速要因は炭酸固定酵素Rubiscoであることが知られている。しかしながら、Rubisco量を単独で増強しただけでは、光合成能力はほとんど向上しないことが明らかにされた。そこで、本研究では主要作物の一つであるイネを材料として、Rubiscoとともに、その活性化酵素であるRubisco activaseを同時増強することで、光合成能力の強化、および個体生育の改良を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
イネの生産性向上には、光合成能力の強化は不可欠な課題である。炭酸固定酵素Rubiscoは現在の大気条件における最大光合成速度の律速要因であり光合成能力強化の有力なターゲットであるが、Rubiscoを過剰生産させたイネでは、期待されたほどの光合成速度の向上は見られなかった。これは、生体内で機能する活性化されたRubiscoの割合(Rubisco活性化率)が低下したことが原因だと考えられた。そこで、本研究ではRubiscoとともにRubisco活性化を担う酵素Rubisco activase (RCA)を同時過剰生産させることで光合成能力の強化、および個体生育の改良を試みる。 本年度はRubiscoとRubisco activaseの同時過剰生産イネの光合成機能の解析を行った。Rubisco量、RCA量の増加が確認された計3系統のRubisco・RCA同時過剰生産イネにおいて解析を行い、光飽和条件におけるRubisco活性化率は、いずれの系統でも野生型イネと同レベルまで回復していることが確認された。しかしながら、葉温25℃条件において、同時過剰生産イネの光合成速度に有意な変化は認められなかった。一方、夏場のほ場環境に相当する高温条件(葉温36℃)においては、現在の大気CO2濃度における光飽和光合成速度が約15%向上していることが確認された。高温条件における光合成をより詳細に評価するためA-Ci解析を行ったところ、低CO2環境における光合成速度の上昇は、Rubiscoタンパク質量とRubisco活性化率より算出した活性型Rubisco量と高い正の相関を示しており、Rubisco量の増加とRCA量増加によるRubisco活性化率の維持が光合成能力の向上に寄与したことを示した。本研究の成果は、米国植物科学会誌「Plant Physiology」に掲載された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Phosphorus toxicity disrupts Rubisco activation and reactive oxygen species defence systems by phytic acid accumulation in leaves2020
Author(s)
Takagi D, Miyagi A, Tazoe Y, Suganami M, Kawai-Yamada M, Ueda A, Suzuki Y, Noguchi K, Hirotsu N, Makino A
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Journal Title
Plant, Cell and Environment
Volume: -
Issue: 9
Pages: 2033-2053
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] Phosphorus toxicity decreases both electron sink activity and anti-oxidative activity in rice leaves.2019
Author(s)
Takagi, D., Tazoe, Y., Suganami, M., Ueda, A., Suzuki, Y., Makino, A
Organizer
The 10th International Meeting Photosynthesis and Hydrogen Energy Research for Sustainability 2019
Related Report
Int'l Joint Research
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