Project/Area Number |
19J10830
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 32010:Fundamental physical chemistry-related
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
大友 章裕 分子科学研究所, 生命・錯体分子科学研究領域, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 共鳴ラマン分光法 / ロドプシン / イオンポンプ |
Outline of Research at the Start |
光駆動型イオンポンプは、光エネルギーを利用して特定のイオンを細胞内外へと輸送するタンパク質である。イオンポンプは類似した構造、共通のトリガーによって機能するにも関わらず、多彩なイオン輸送を生み出すことができる。このことは、イオンポンプが輸送するイオンを認識・選択する機構をもつことを想起させるが、そのイオン選択性メカニズムを解明した研究例はない。そこで本研究では、1つのタンパク質で3つの異なるイオン輸送状態を示すKR2対して、部位選択的な観測が可能な時間分解共鳴ラマン分光法を適用する。スペクトル解析によって得られる機能と構造の相関から、イオンポンプの普遍的なイオン選択性メカニズムを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
光駆動イオンポンプKR2のナトリウムイオン輸送過程のタンパク質構造変化を解明するため、時間分解紫外共鳴ラマン分光測定を行った。観測された時間分解共鳴ラマンスペクトルから、ミリ秒付近でのKR2の反応中間体のタンパク質構造を明らかにした。KR2では、ミリ秒の時間領域でナトリウムイオンの取込と放出が起きるため、この反応中間体の構造を知ることはナトリウムイオン輸送機構を解明するうえで重要である。さらに変異体を用いた実験から、この反応中間体の生成・消滅に伴い、タンパク質内部のTrp残基周辺の疎水的な環境が変化することが分かった。これらの結果をもとに、KR2がナトリウムイオンを輸送するために、細胞膜を介した過渡的なチャネルをタンパク質内部に形成するモデルを提案した。興味深いことに、プロトン輸送状態にあるKR2で同様の測定を行ったところ、類似した構造変化が観測された。この結果は、イオンを輸送するための過渡的なチャネル形成は、輸送されるイオンには依存しない共通の機構である可能性を示唆する。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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