Project/Area Number |
19J10846
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 45040:Ecology and environment-related
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
岡宮 久規 東京都立大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 体サイズクライン / 集団遺伝学 / 適応の制限 / サンショウウオ / 両生類 / 遺伝的多様性 / 低温耐性 / 個体群 |
Outline of Research at the Start |
種内変異の創出機構を明らかにすることは生物多様性の包括的理解に欠かせない。進化生物学では、種内変異は「適応の最適化」によって生じると説明されてきた。一方で、遺伝子流動の働きによって分布辺縁部では「適応の制限」が生じ得ることが知られている。このような「適応の制限」もまた、種内変異の創出機構として重要な役割を持つ可能性があるが、それを検証した研究は殆どない。本研究では地理的障壁がないにも関わらず分布限界が生じている(=適応が制限されている可能性が高い)サンショウウオ類を用いて、体サイズの種内変異と適応度との関係を調べることで、「適応の制限」によって種内変異が創出・維持されている可能性を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
種内変異は多様性の一つであり、その創出機構を明らかにすることは生物多様性のより包括的な理解につながる。種内の体サイズクラインを生じさせる要因については様々なメカニズムが提唱されているが、非適応的なプロセスに着目した研究は非常に少ない。本研究では遺伝的多様性の枯渇による低温耐性の非最適化が、トウキョウサンショウウオの分布北限でみられる負の体サイズクラインを生じさせている可能性について、野外調査、飼育実験、集団遺伝学的解析を組み合わせた統合的アプローチにより検証した。本年度はトウキョウサンショウウオの分布全域にあたる福島県から千葉県のエリアで集められた約900個体のDNAサンプリングを用いて、ユニバーサル且つゲノムワイドなSNPマーカーを用いたゲノム集縮解析法の一つMIG-seqをおこない集団遺伝構造と集団の遺伝的多様性、遺伝子流動尾ついて水底を行った。また、それと並行して13集団から採取した卵嚢から孵化させた幼生を用いて低温耐性の非核実験を行った。これらの結果、北限近くの集団では遺伝的多様性が非常に低く周囲との遺伝子流動も少ないこと、そのような少雨団では寒冷地に生息しているにもかかわらず、より温暖な地域よりも低温耐性が発達していないことがわかった。これらの結果から、歩l苦言近くでの遺伝的多様性の枯渇と低温耐性の制限が体サイズの小型顔生じさせていることが強く示唆された。これは体サイズクライン創出機構の全く新しいプロセスを示すものといえる。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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