シグナル伝達ダイナミクスの一細胞計測と数理解析による細胞応答決定メカニズムの解明
Project/Area Number |
19J11040
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 44010:Cell biology-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉澤 亮 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2020: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 細胞内シグナル伝達 / 一細胞計測 / 一分子計測 / 受容体 / MAPKキナーゼ / アダプタータンパク質 / RAS/MAPK / 1細胞計測 / 1分子計測 / MAP キナーゼ / システム生物学 / シグナル伝達 |
Outline of Research at the Start |
本研究ではMAPK/ERK, PI3K/AKT経路の上流タンパク質(p52Shc(SHC), Grb2, PI3K)と下流タンパク質 ( ERK, AKT)に着目し、同一細胞内において刺激後の反応の時間変化を同時計測する。そして同一細胞内で得られたそれぞれの反応の時間変化の相関性、上流から下流に伝達される情報量を解析する。これらによりMAPK/ERK, PI3K/AKTの二つの経路が、伝達されたシグナルをどのように調節制御し応答を決定しているのかを明らかにする。なお、顕微鏡を用いた実験は理化学研究所・佐甲細胞情報研究室にて行い、すべての実験を申請者自身が実施する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、細胞内におけるERRB/HERシグナル伝達ネットワークを時空間的に解析することで、ネットワーク内のシグナル伝達タンパク質の関係性を明らかにすることを目的とした。その中でも主要な経路であるRAS/MAPK、PI3K/AKT経路に着目して、それぞれの上流タンパク質(SHC、GRB2、PI3K)、下流タンパク質 (ERK、AKT)を細胞内で時空間的に計測して関係性を調べた。 本年度はMAPK/ERK経路とPI3K/AKT経路のタンパク質の経時計測を行い得られたシグナル伝達の時系列データを用いて、どのようにこれらのタンパク質がそれぞれのシグナル伝達ダイナミクスになるのかについて調べ、さらにそれらが細胞応答に与える影響について明らかにした。様々な条件におけるダイナミクスの計測実験から、SHCとERKのダイナミクスには相関関係が見られたが、GRB2とERKのダイナミクスの間には見られなかった。よってSHCの持続的な膜局在化はGRB2シグナル非依存的にERKの持続的な活性化に影響を与えていること考えられた。さらにSHCはPI3Kの活性化にも影響を与えており、そのPI3Kのキナーゼ活性がERKの持続的な活性化に重要な役割を果たしていることが明らかになった。 以上のことから、分化シグナル中におけるRAS/MAPK、PI3K/AKT経路ではそれぞれのタンパク質が固有のシグナル伝達ダイナミクスを示し、細胞に非冗長的な機能をもたらすことが明らかになった。また上流タンパク質間(SHC-GRB2、SHC-PI3K)の相互作用によって下流シグナルの応答量、持続性に影響を与えることが明らかになった。さらにはこれらの反応は細胞応答決定に影響を与え得るものであり、特にSHCのダイナミクス変化は細胞応答決定のバイアスに影響を与え得る重要な役割を持つことが示唆された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)