Project/Area Number |
19J11045
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 12010:Basic analysis-related
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
渡邉 天鵬 京都大学, 人間・環境学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2020: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | ランダム力学系 / 複素力学系 / マルコフシステム / ランダム複素力学系 / 雑音誘起現象 / リアプノフ指数 / 平均安定 |
Outline of Research at the Start |
多項式写像や有理写像をランダムに選択しその合成列に付随する初期点の挙動を考察する,複素解析的なランダム力学系を考えます.特に,写像の選択規則が毎回同一な場合は独立同分布ランダム力学系と呼ばれますが,独立同分布でないランダム力学系が本研究の対象です.ランダム力学系の安定性に焦点を当てつつ,独立同分布ランダム力学系と独立同分布でないランダム力学系との類似・相違点を明確にし,決定論的な力学系や諸科学における数理モデルへ応用するための確固とした数学的土台を築くことが本研究の目的です.
|
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き,多項式や有理関数などの,複素解析的関数に関するランダム力学系を考察した.特に,独立同分布のランダム性を持つ場合に関する先行研究を,独立同分布とは限らないより広いクラスのランダム力学系(マルコフシステムと呼ぶ)へと拡張することに成功した.多項式写像や有理写像の選択規則が独立同分布の場合は最も基本的であり,複数の研究者により研究されてきた.本研究では先行研究を独立同分布とは限らない,マルコフ連鎖のような規則を持つ場合へと一般化し,既存の理論を拡張するとともに差異が生じうることの証明を目的とした. 当該年度では,マルコフシステムに対して,平均安定性と呼ばれる安定性を定義し,その詳細を研究した.平均安定なランダム力学系において,任意の初期点に対してほとんど全てのランダム軌道に対して,そのリアプノフ指数が一様に負であることを証明した.また,平均安定な系が適切な位相のもと で通有的に存在することに加え,適切な族に対して測度論的にほとんど全てが平均安定であることを証明した.以上の結果をプレプリントにまとめ,国際誌に投稿した. 当初の計画では海外の研究所へ一定期間滞在する予定であったが,疫病の流行のために実現することができなかった.
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|