イソシアニドと不飽和炭化水素を組み合わせた新規重合系の開拓とその応用
Project/Area Number |
19J11118
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 35010:Polymer chemistry-related
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
片岡 裕貴 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
|
Project Status |
Declined (Fiscal Year 2020)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | イソシアニド / 環化共重合 / らせんポリマー / πスタック型高分子 / アレン / ポリキノリレンメチレン |
Outline of Research at the Start |
イソシアニドは一酸化炭素と等電子構造を有する基質であるが,その反応性の高さから一酸化炭素のような異種モノマーとの共重合は困難であると考えられてきた.近年我々はイソシアニドと不飽和炭化水素の一種であるアレンを同一分子内に有する基質をモノマーとして用いることでそれらの交互の反応に基づく重合が進行することを見出した.本研究では,この全く新規な重合系の確立と得られるポリマーの機能化をおこなう.まずモノマー及び開始剤が重合挙動に与える影響を精査した後,得られるポリマーについて詳細な構造解析及び物性評価を行う.検討結果をモノマー設計へフィードバックすることで,新たな機能性高分子の創成を目指す.
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、イソシアニドと不飽和炭化水素の環化共重合を基盤とした新規機能性高分子の創成を目指す。本年度はイソシアニドとアレンの環化共重合反応によって得られるポリキノリレンメチレンの側鎖置換基による構造制御について検討を行った。 分子内に安定なπ電子系の積層構造を有した高分子をπスタック型高分子と呼び、特異な光電子物性を示すことから分子エレクトロニクス材料としての応用が期待されるが、その合成は容易ではなく構造や物性に関する知見が少ない。イソシアニドとアレンの環化共重合反応によって得られるポリキノリレンメチレンは2残基先のキノリンユニット同士が積層可能な位置に存在するものの、π相互作用のみではスタッキング構想を安定化することができなかった。そこでポリマーの側鎖にアミド基を導入し、側鎖間で水素結合を誘起することで新規πスタック型高分子の合成を試みた。 アミノ酸を由来とするアミド基を導入したイソシアニドーアレン二官能性モノマーを新たに合成し、有機パラジウム触媒を用いて重合を行ったところ任意の分子量で目的のポリキノリレンメチレンが得られることを確認した。各種スペクトル測定および計算科学的手法により解析を行った結果、得られたポリマーはキノリン環がらせん状にスタックした構造を形成していることが分かった。またこの構造はAFM測定によっても実際に確認することができた。 本手法によって得られるπスタック型高分子はイソシアニドとアレンのリビング環化共重合に基づくため、分子量や末端構造の制御・設計が可能であり、物性をコントロールすることができると考えられる。加えてアミノ酸のキラリティに基づいた片巻らせん構造を有することから、より高度なキラル光電子機能の発現が期待できる。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)