Project/Area Number |
19J11815
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 55010:General surgery and pediatric surgery-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
太田 陽子 千葉大学, 大学院医学薬学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2020: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ALK / 神経芽腫 / PIポリアミド / ALK遺伝子 |
Outline of Research at the Start |
ALK遺伝子の突然変異や遺伝子増幅による高発現は、ALKの活性化を引き起こし、発癌に関与する。現在臨床では、ALK陽性肺癌に対し、ALK阻害薬が有効な治療薬とされている。しかし、ALK阻害薬は、肺癌では二次的なALK遺伝子変異などによる耐性獲得による再発が問題となっており、神経芽腫でも同様のことが起こることが予想される。このことから、ALK陽性の神経芽腫に対して、既存のALK阻害薬に加え、治療成績の向上に向けて更なる薬剤開発が必要である。 本研究では、ALK遺伝子異常を標的とする新規のアルキル化PIポリアミド化合物を利用して、ALK異常を原因とする癌に対する画期的な治療薬の開発を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
ALK遺伝子F1174L変異配列に特異的に結合することができる化合物であるCCC-003と、ALK遺伝子上に結合部位をもたないALKミスマッチ化合物を設計・合成した。ALK F1174L変異をもつ各種神経芽腫由来細胞株(SH-SY5Y、Kelly)におけるIC50値をCCC-003とミスマッチ化合物とで比較し、ALK遺伝子発現抑制効果をqPCR法およびWestern blot法により検討したところ、ALK変異細胞におけるCCC-003のIC50値はSH-SY5Y細胞が0.5 nM、Kelly細胞が1.0 nMであるのに対し、ミスマッチ化合物のIC50値はそれぞれ5.5 nMおよび15.8 nMと高く、ALK発現抑制効果も弱いことが明らかとなった。次に、CCC-003による細胞死はフローサイトメトリーおよびWestern blot法により検討したところ、CCC-003を処理したALK変異細胞ではアポトーシスの誘導が顕著に認められる(P < 0.001)が、ミスマッチ化合物による細胞死は限定的であった。また、SH-SY5Y細胞による担癌マウスモデルを作成し、CCC-003投与による腫瘍増殖抑制効果を検討したところ、副作用は認めず、腫瘍増殖を有意に抑制した(P < 0.05)。さらに、腫瘍組織における細胞死をcleaved caspase 3に対する免疫染色により検討したところ、CCC-003投与後の腫瘍組織においてアポトーシスの誘導が確認された。以上の結果から、CCC-003は他のALK阻害薬とは異なる作用機序の抗腫瘍効果を示すことから、チロシンキナーゼ阻害薬の耐性の問題を解決する画期的な治療薬となる可能性が示された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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