Project/Area Number |
19J12162
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 49050:Bacteriology-related
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
高玉 駿介 東京薬科大学, 東京薬科大学 薬学部 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | Staphylococcus aureus / MRSA / メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 / 白血球破壊毒素PVL / バイオフィルム |
Outline of Research at the Start |
MRSAは、代表的な薬剤耐性菌である。我々は高病原性MRSAの一種であるUSA300の病原性や感染能に着目した。USA300の高い病原性や感染能力をもたらす新規の病原因子を同定するために、これまでに分離した各遺伝子型のPVL陽性MRSAを用いて、培養細胞や感染マウスモデルに対する障害性や感染能を比較する。また、更なる解析のために遺伝子の転写量の比較などにより新規病原因子の候補因子のスクリーニングを行う。スクリーニングの結果をもとに、候補因子の欠損株・過剰発現株を作製し、新規病原因子を特定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
Panton-Valentine leukocidin (PVL) を産生するメチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (PVL陽性MRSA) は、これまでに複数の遺伝子型株が確認されている。申請者は、複数種のPVL陽性MRSAを用いて、その病原性を比較、解析を行った。 (1) マウスの皮膚疾患モデルにおける病原性比較:マウスを用いて、皮膚疾患モデルを作成し、PVL陽性MRSAの遺伝子型毎に病原性を比較した。その結果、Sequence type (ST) 8のUSA300や、ST30のSouthwest Pacific cloneが高い増殖率を示した。さらに、マウスの膿瘍内におけるサイトカイン(IL-1β、IL-6、TNFα)の量をELISAで測定したところ、USA300やST30の株では、IL-1βやIL-6の産生量がST59よりも高い値を示した。一方、TNFαはST59の株が最も高かった。 (2) バイオフィルム形成能の違い:生体内におけるバイオフィルムの形成には、組織への接着が必要となる。そこで、生体内に豊富に存在するコラーゲンに着目し、PVL陽性MRSAのコラーゲン上での挙動を解析した。その結果、ST22、ST30、ST772のクローンが有意にコラーゲン結合能が高かった。これらの株は、いずれもcna というコラーゲン結合タンパクをコードする遺伝子を保有していた。コラーゲン上にバイオフィルムを形成させたところ、cna 保有株で、コラーゲン非存在時に比べ高いバイオフィルム形成能を示した。特に、ST30の株でバイオフィルム形成能の上昇が大きかった。 上記の結果より、PVL陽性MRSAの遺伝子方毎に病原性に明らかな差があることが示唆された。今後、この原因を明らかにし、ヒトの皮膚疾患との関連を解明する必要がある。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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