Project/Area Number |
19J12435
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 45050:Physical anthropology-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
一色 真理子 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ポリネシア / オセアニア / 自然選択 / ゲノム / 混血 |
Outline of Research at the Start |
オセアニアへのヒトの移住は、約5万年前の現在のパプア人の祖先集団による移住と約3000年前のラピタ人と呼ばれるアジア起源の集団による移住の大きく2回に分けられる。ポリネシア人はこの2つの祖先集団の混血により形成され、アジア集団と遺伝的に近縁である。しかし、ヒトの身長の個体差の8割が遺伝的因子に起因するにも関わらず、ポリネシア人は他のアジア集団よりも男女ともに平均で約10cm身長が高い。そこで我々は、ポリネシア人の高身長化は、身長を高くする効果のあるパプア人由来の多型、あるいはポリネシア人特異的突然変異が正の自然選択によって集団中に広まったために起きたという仮説を立て、検証することとした。
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Outline of Annual Research Achievements |
ポリネシア人の祖先はアジア起源の集団であり、彼らはポリネシアへの移住の過程でニアーオセアニアにおいてパプア系の集団と混血したと考えられる。しかし、ポリネシア人は遺伝的に近いとされる他のアジア集団やオセアニア 集団と比べ、約10cm高い平均身長をもっており、混血後何らかの要因で高身長化が起こったと考えられた。本研究では、『ポリネシア人の高身長化は、身長を高くする効果のあるパプア人由来の多型、あるいはポリネシア人特異的突然変異が、正の自然選択によって集団中に広まったために起きた』という仮説を立て、検証を行った。 前年度までに、ポリネシア集団トンガ、パプア集団ギデラに対し全ゲノムシークエンスを行い、取得済みのDNAチップによる全ゲノムSNPデータとともに解析を行い、ポリネシア人ゲノム中の自然選択がはたらいた領域を検出した。 本年度は、前年度に検出した領域に存在し、身長に影響をあたえているオセアニア特異的な候補多型を、integrated Haplotype Score(iHS),Fst,非同義置換かどうか、などの指標から選出、関連解析を行ったが、本研究の仮説を満たすような遺伝的多型は見つからなかった。 そこで、少数の多型ではなく複数の多型に自然選択がかかっていた(Polygenic selection)可能性を検証することとした。 これまでにゲノムワイド関連解析( UK BioBank、 BioBank Japan)によって報告されている身長関連多型のポリネシア集団におけるFstの値を調べたところ、ゲノム全体からランダムにサンプリングした場合に比べて、身長関連多型の平均Fst(対CHB)の値は有意に大きくなっており、ポリネシア集団において身長への Polygenic selectionが起きていた可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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