Project/Area Number |
19J12654
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 21050:Electric and electronic materials-related
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Research Institution | Okayama University (2020) Nagoya University (2019) |
Principal Investigator |
近藤 真矢 岡山大学, 自然科学研究科, 助教
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 電気光学効果 / 強誘電体薄膜 / ドメイン / 歪み |
Outline of Research at the Start |
電気光学(EO)デバイスは光通信において光を変調する素子として利用されてきた。近年、デバイスの小型化や省エネルギー化などの観点で、強誘電体薄膜材料が注目されている。薄膜では基板拘束の影響で特性が大きく変化し、基板に拘束されないバルク材料と同等の特性を出すことが困難である。一方、薄膜では基板拘束の影響でバルクには現れない特有のドメイン構造(電気的な分極の配列)が存在する。そこで、本研究ではドメイン構造を歪みによって制御することで、バルクでは実現できないメカニズムによって薄膜のEO効果向上及び高速光通信応用の可能性を検討することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
強誘電体のダイナミックかつ可逆的なドメインの再配向が電気光学(EO)効果に及ぼす影響を明らかにするために、強誘電体PbxZr1-xTiO3(PZT)薄膜のドメイン構造及びそのドメイン割合を薄膜に発生する歪みによって制御し、ダイナミックな電界下でのPZT薄膜の強弾性ドメインがEO特性に及ぼす影響を評価した。本年度は、以下の点で進捗があった。 ・強誘電体のドメイン構造を考慮してEO効果の再測定を行った。この実験から異なる配向の膜を対等に比較することが可能となり、ドメイン構造の影響を加味したEO応答が明らかになった。 PZTのEO特性についてはバルク単結晶のデータが無く、本研究結果とシングルドメイン構造との比較ができていなかった。そこで、 ・CaF2(001)基板上で適切なバッファー層を用いることで、x = 0.35の正方晶組成及びx = 0.7の菱面体晶組成のシングルドメインPZT膜を作製した。これらのPZT膜のEO特性の評価を行い、同組成のシングルドメインPZTで初めてEO係数が明らかになった。また、これらの結果や理論予測の値と比較することで、これまでの多くの文献値のEO係数は、組成による内因的なEO効果の増大だけでは説明できず、外因的なEO効果の影響が非常に大きいことが示唆された。 ・前年度に得られた結果の解析をより詳細に行った。特に、圧電応答顕微鏡の測定結果から圧電振幅と位相の情報を詳細に解析することで、強弾性ドメインのドメインスイッチングの様相がより鮮明になった。 このように、これらの研究結果は電場によって動的にドメインスイッチングを起こすことで、膜全体の屈折率が動的に変化し、EO効果が向上したことを示唆しており、本研究課題の目的を達成できたと考えている。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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