官能基化された多重結合間における新反応の開発とそれを用いたヘテロ環合成
Project/Area Number |
19J12777
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 47010:Pharmaceutical chemistry and drug development sciences-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大野 祥平 大阪大学, 薬学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2020: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ヘテロ環 / 環化異性化反応 / ヘテロ環合成 / 環化付加反応 / 遷移金属触媒反応 / 熱反応 |
Outline of Research at the Start |
ヘテロ環は、医薬品などの機能を持つ分子に含まれる基本構造である。ところが、所望の構造を有するヘテロ環の合成法が不足しているため、医薬品などの誘導体合成・活性評価を行う際には困難を要する場合があった。そこで、2つの官能基化された多重結合を持つ基質と、有機金属触媒との新規反応を開発し、新規多置換ヘテロ環の合成法を見出すことにした。そして、その開発した合成法を用いて、創薬研究を展開することにした。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヘテロ原子によって官能基化された不飽和結合間における、貴金属触媒や卑金属触媒との反応を各種検討した。その結果、申請者は二つの新規環化反応(前年度と併せると四つ)を見出すことが出来た。1つ目は、「パラジウム触媒によるβ-オキシアクリル酸エステルとアルキン間における転位を伴う環化異性化反応」である。本反応のメカニズムについては、計画に記載した通り、計算化学者との共同研究によって明らかにしているところである。2つ目の反応は、「イリジウム触媒によるエノールエーテルとシリルアルキン間における環化異性化反応」である(J. Org. Chem. 2020, 85, 10198.)。本反応のメカニズムは、分析化学者との共同研究により明らかにした。
一方、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)は、エピジェネティックな遺伝子発現に関与する酵素であるため、HDACの阻害薬は、HDACを標的分子とする抗がん剤として近年注目されている。中でも、HDACアイソザイム(HDAC1~11)選択的な阻害薬は、より副作用の少ない抗がん剤となることが期待されている。Abexinostatは、HDAC1に対してKi=7nMと高い阻害活性を示すが、他のアイソザイムであるHDAC2,3,6,10に対しても同様の高い阻害活性を示すという問題があった。また、Abexinostatは合成法の制約から、ヘテロ環上に置換基を持つ誘導体の活性評価が不十分であった。そのような背景から、ヘテロ環上に置換基を持つAbexinostat誘導体の合成を申請者の開発したヘテロ環合成法を用いて検討しているところである。今後は活性評価を行い、アイソザイム選択性を調べる予定である。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)