Project/Area Number |
19J12823
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 42010:Animal production science-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西原 昂来 東北大学, 農学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2020: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ルーメン上皮細胞 / インターロイキン1β / ルーメン / 亜急性ルーメンアシドーシス / Toll様受容体5 / インスリン様成長因子結合蛋白質 / ウシ |
Outline of Research at the Start |
濃厚飼料といった易発酵性の飼料の多給は、乳牛や肉牛の生産効率を高めたが、エネルギー産生・吸収の場であるルーメン(第一胃:ミノ)に負荷を掛け、亜急性ルーメンアシドーシス(SARA)といった生産病を招くことがある。このSARAを罹患すると、採食量の低下や下痢を引き起こす上に、ルーメンの表面の上皮を崩壊させ、ルーメン微生物などの宿主への侵入を許し、全身で炎症が起きる。本研究の目的は、ウシルーメン上皮の崩壊機序の解明とバリア機能調節因子を探索することである。本研究が上手くいった場合、SARAで苦しむウシを救うことができ、また、農家の生産効率も向上することが考えられる。
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Outline of Annual Research Achievements |
濃厚飼料といった易発酵性飼料の多給は、亜急性ルーメンアシドーシス(SARA)といった生産病を招くことがある。これまでの研究より、培養ルーメン上皮細胞においてTLR5(Toll様受容体 5)リガンドを添加するとIL-1β(インターロイキン-1β)の発現量が高くなり、そのIL-1βはDEFB1といった抗菌ペプチドの発現を亢進することが示唆された。よって、今年度は、以下1、2を実施した。 1、ウシルーメン上皮細胞における抗菌ペプチドの発現調節の解明:前年度の実験より、TLR5リガンドはルーメン上皮細胞においてDEFB1といった抗菌ペプチドの発現を亢進することが示唆された。その他の抗菌ペプチドとしてS100タンパク質ファミリーのTLR5リガンドの影響を検討したところ、培養ルーメン上皮細胞においてS100A8とS100A9の発現が亢進した。また、LPS(リポポリサッカロイド)の添加によってもS100A8とS100A9の発現が亢進した。また、LPSはIL-1βの発現も亢進した。 2、ウシルーメン上皮細胞におけるIL-1βの役割の解明:これまでの研究により、TLR5リガンドの添加により培養ルーメン上皮細胞においてIL-1βの発現が高くなることが分かっている。培養ルーメン上皮細胞の増殖においてIL-1βの影響を検討したところ、IL-1βの添加により、培養ルーメン上皮細胞の増殖速度が有意に高くなった。 以上の結果から、ウシのルーメン上皮細胞のバリア機能が崩壊すると、TLR5リガンドやLPSなどによって、抗菌ペプチドやIL-1βの発現が亢進し、微生物侵入の阻止や細胞増殖促進されることが示唆された。これらの機構が、上皮の修復・保護を担うと考えられる。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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