Project/Area Number |
19J12884
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 13010:Mathematical physics and fundamental theory of condensed matter physics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
龍田 真美子 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 量子センサ / 猫状態 / 量子コヒーレンス |
Outline of Research at the Start |
医療現場や材料科学などで広く使われる、磁気センサーの感度を向上させることは重要である。量子的な重ね合わせ状態を用いると感度が大きく向上しうることが知られている。中でも、マクロに異なった状態が重ねあわされた状態は、いくつかの具体例をもってしてセンサーの感度向上に役立つと目されている。しかし従来は実験的に生成が難しい一握りの具体例しか知られていなかった。本研究では、それらの具体例を一般化したクラスに着目し、そのクラスに入るすべての状態についてセンサーとしての感度を調べ、高感度磁気センサ実現への道を広げる。
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Outline of Annual Research Achievements |
全ての一般化猫状態が量子センシングにおいて究極のスケーリングの感度を達成しうることを示した。一般化猫状態とは、シュレディンガーの猫と呼ばれるような、マクロに異なる状態の重ね合わせを、量子コヒーレンスを用いて定量的に一般化したもので、混合状態についても定義されている。幅広い状態がこれに分類され、中には、指数関数的にたくさんの状態が混合された一般化猫状態もある。 マクロに異なる状態の重ね合わせの代表例として、GHZ状態という、二つのマクロに異なる状態が重ねあわされた純粋状態がある。これは理論的に扱いやすい特殊な状態で、昔からよく研究されており、量子センシングにおいて究極のスケーリングを達成しうることが知られていた。しかしながら、実際に人間が用意できる状態が必ずしもGHZ状態そのものにできるとは限らない上に、他にどのような重ね合わせ状態がセンシングで有用であるか、一般的な条件は知られていなかった。 今回、ラムゼタイプのセンシング手順を前提として磁気センシングを考察した。そして、状態の詳細にかかわらず、一般化猫状態であるという条件を満たしてさえいれば、適切な方向の磁場測定の感度が、究極のスケーリングを達成することを示した。ここで言う究極のスケーリングとは、ノイズが存在しない状況においてはハイゼンベルグスケーリングという、量子力学が与える原理的限界のスケーリングであり、現実的なノイズが存在する状況については、GHZ状態について知られていた、標準量子限界とハイゼンベルクスケーリングの中間のとあるスケーリングを意味する。標準量子限界とは、古典的状態で到達しうる限界のスケーリングである。 解析的に導出したスケーリングの結果だけでなく、具体系としてシリコン基板中のPドナー電子について、古典的な状態と一般化猫状態の感度の見積もりを行った。比較の結果、数値的にも一般化猫状態の優位性が確認できた。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)