Project/Area Number |
19J12936
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 15010:Theoretical studies related to particle-, nuclear-, cosmic ray and astro-physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
園元 英祐 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 暗黒物質 / アクシオン / 非常に軽いスカラー粒子 / 非線形ゆらぎの成長 / オシロン / 21cm線 / ノントポロジカルソリトン |
Outline of Research at the Start |
本研究は、宇宙を満たす謎の粒子である暗黒物質の観測可能性を理論的に明らかにするものである。 現在、宇宙の約25%は暗黒物質と呼ばれる未知の粒子から成ることが観測からわかっているが、暗黒物質は他の粒子とほとんど相互作用しないため直接は発見されていない。しかし、密度の高い塊として暗黒物質が宇宙に存在していた場合、その強い重力で周りの銀河などの光を増幅するため、暗黒物質を間接的に検出できる可能性がある。そこで本研究では、暗黒物質の有力な候補であるアクシオンという粒子が、現在の宇宙に塊として存在しているかを数値シミュレーションにより確かめることで、その観測可能性を求める。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年までの研究により Ultra-Light Axion-like Particle (ULAP) がオシロンという長寿命なソリトンを形成し得ることがわかった。そこで本年は、 形成されたオシロンを用いて ULAP のパラメータ領域に制限をかけることを目的として研究を行い、以下の二つの成果を得ることができた。 一つ目は、オシロンが作る密度ゆらぎのパワースペクトラムの解析解を求めたことである。オシロンは、オシロン形成時のホライズン以下のスケールで大きなゆらぎを作るため、このゆらぎに着目することでオシロンを何らかの観測と結びつけられる可能性があった。そこで、オシロンのゆらぎの作るパワースペクトラムの定量的な見積もりをまずは行い、その結果が数値シミュレーションの結果と一致することを確認した。 二つ目は、21cm 線と呼ばれる、中性水素の陽子・電子間のスピン相互作用によって分裂したエネルギー準位間の遷移によって放出される光子に着目することで、探索可能な ULAP のパラメータ領域に制限を付けたことである。今回は、小スケールの大きなゆらぎ観測手法として、背景光が中性水素に吸収されることによって生じる 21cm 線の吸収線を用いた。オシロンの存在によってこれらの吸収線の量がどの程度変化するかを計算することで、21cm 線の観測によって制限可能な ULAP のパラメータ領域を得ることができた。 以上の結果は、二本の論文として Journal of Cosmology and Astroparticle Physics に掲載されている。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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