Project/Area Number |
19J13194
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 24010:Aerospace engineering-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関根 北斗 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 無電極イオン静電加速 / 周方向電流計測 / 面内無電流仮説 / 無電極イオン加速 |
Outline of Research at the Start |
現在,将来的な大規模宇宙探査に向け,100 kW級の大電力無電極プラズマ推進機の実現が切望されている.電磁誘導型無電極プラズマ推進機は,原理的に寿命のない次世代型推進機であるが,従来の推進機に比して推力が十分でなく,実用化への障壁となっている.申請者は本推進機の実用化に向け,「推力発生機構の解明」を行う.そのために,本推進機の直接推力測定用スタンドを構築する.電磁誘導加速型プラズマ推進機の直接推力測定は,世界発となる.これと各種プローブによるプラズマ診断を合わせ,推力の構成要素を解明する.また,実験的に解明した推進機の推力発生機構に関する知見を用いて,実用化に向けた高効率化への設計指針を示す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度の前半は,推進機内イオンの静電的加速について研究を行った.2本のマッハプローブを用いて,高い時空間分解能においてイオン流速の時空間分布を計測した.さらにプラズマ中の静電ポテンシャル,密度の時空間分布も,さらに2本のラングミュアプローブを用いることで計測し,イオンが静電的に加速されていること,また強いイオン加速が起こる領域では強いr-z面内電場が自発的に形成されていることを発見した.この成果は国際専門誌Physics of Plasmasへの原著論文としてまとめ,2020年10月に掲載された. また本年度後半は,周方向電流駆動についての研究を行った.3軸の磁気プローブを構築し,プラズマ周方向電流の時空間分布を計測した.また電子温度/プラズマ密度の計測結果と合わせ,周方向電流の要素を解析した.その結果,変動磁場型のスラスタにおいては,従来のヘリコンプラズマスラスタにおいて主要な反磁性ドリフト電流ではなく,電子ExBドリフト電流が卓越していることを明らかにした.また,推進機において周方向は磁場垂直方向であるにも関わらず,周方向電流は磁場平行方向の電気伝導率を用いることでよく表現できることを発見した.この興味深い結果について,無電極推進機ではプラズマソース壁面が絶縁体であるため,r-z面内では無電流条件が満たされるという仮説を立て,この仮説の下では電子が先行実験で見られたような強いr-z面内電場を形成すること,および周方向電流の計測結果をよく説明できることを示した.また,電子流体方程式から導出される電子にかかる力のつり合いを考慮すると,このr-z面内電場が電子/イオンのダイナミクスをカップリングしていることを示している.この成果は国際誌AIP Advancesへの原著論文として掲載され,さらに当誌のFeatured Articleおよび当月号の表紙論文に選出された.
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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