Project/Area Number |
19J13373
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 16010:Astronomy-related
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
都丸 亮太 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | X線連星 / 降着物理 / 放射流体シミュレーション / 放射輸送シミュレーション / ブラックホール / 降着円盤 |
Outline of Research at the Start |
ブラックホールや中性子星といった高密度天体の降着円盤からガスが外向きに噴出する降着円盤風は,降着円盤の形成,高密度天体そのものの成長といったことを考える上で重要な現象である。しかし,円盤風駆動機構はよくわかっていない。本研究では,これを明らかにするため,高密度天体で発生する円盤風は,コンパクト天体近傍からX線により円盤表面のガスが加熱,加速する熱‐放射駆動であるという仮定のもと,理論的な放射流体シミュレーションと詳細なモンテカルロ放射輸送シミュレーションを組み合わることで,放射モデルを構築し,これを観測スペクトルと比較することでこの駆動機構の妥当性を評価する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
X線連星に見られる降着円盤風の駆動機構を明らかにするために研究を進めてきた。本研究では円盤風の駆動機構が中心天体近傍からのX線が円盤表面に照射され,そのX線によりガスが加熱,加速される駆動機構を仮定している。この仮定が実際の天体で主要なメカニズムであるのかを調べるために,放射流体シミュレーションにより密度,速度分布を得るとともに,そこを通って作られる輝線吸収線構造を計算し,観測と比較するということを行ってきた。この方法により中性子星低質量X線連星であるGX 13+1に存在する円盤風が,仮定した駆動機構でよく説明できることを明らかにした。本年度はこの論文がMonthly Notice of the Royal Astronomical Society誌に受理された。 さらにこれまで扱ってきた光学的に薄い円盤風ではなく,光学的厚みが1程度の散乱の効果が無視できない円盤風を扱うために,シミュレーションコードの開発を行った。特に今年度は,放射流体シミュレーションにその効果を取り込むことを進めた。1次元のテスト計算において,放射のエネルギー密度の計算がうまくうごいていることを確認している。今後この計算を2次元に拡張し,本計算を行う予定である。 また詳細な輝線吸収線構造を計算するためのモンテカルロ放射輸送コードにおいても,共同研究者とともに開発を進めている。これまでこのコードは,高電離イオン(H-, He-like)からの輝線吸収線構造をだけを取り扱っていたが,より低電離なイオンによる吸収,再放射を取り扱えるようにイオンのデータベースの拡張を進めている。他の既存の放射輸送コードと比較することで,作られる吸収線構造がよく計算できていることを確認している。
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|